日本一のフローリストを決めるジャパンカップ(花キューピッド協同組合主催)の神奈川ブロック代表選考会が10月25日に行われ、西神奈川の生花店「花日和」の出崎徹さん(42)が来春の本戦出場を決めた。
ジャパンカップはフラワーデザインの技術を競う国内最高峰の大会。持込作品審査でファイナリストに選ばれた出崎さんは、与えられた花や小物を使い「花束」と「アレンジ」の2作品を即興で制作するステージ審査に駒を進めた。
今回与えられたのは、カーネーションとアジサイ。出崎さんは二つの花の特徴を「面」と見て、「線」である枝ものと組み合わせた作品に仕上げたが「バランスを誤った」と、得意の花束で痛恨のミス。挽回しようと臨んだアレンジ作品では、金色の皿を花に見立ててスポンジに差すという斬新な作品に仕上げ3位入賞した。「去年1位だったので悔しいが、本戦は全員一からの勝負」と前を見据える。
技術高め客に還元
専門学校でグラフィックデザインを学んだ出崎さんは、偶然テレビで見たフラワーデザインの競技会に魅せられ、花の世界に飛び込んだ。ホテルや生花店で修業する中、2001年、29歳でジャパンカップに初出場し9位入賞する。しかし、その後は8度本戦出場するも順位を上げることができず、「もう日本一しかない」と意気込む。
10年前に独立。これまでにも各地の競技会で賞を総なめしてきたが、「有名になりたいんじゃない。お客さんに還元したいから。競技会に出て技術を高めたい」と話し、「”大会用”なんてものはない。普段の仕事と同じ」と花へのひたむきな思いを語る。この秋からは、老人福祉センターうらしま荘でアレンジメント講座の講師も務める。
「花のある生活を」
「花の植生や表情を考えて”生かすこと”が私たちの役目」。日々の生活で、何気ないところから発想が生まれ、一つひとつ頭の引き出しにしまっていくという。「ご家庭に一輪でも、花のある生活を広めたい」と、作品に想いを乗せる。
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