本紙は年頭にあたり、神奈川区の昨年の取り組みと今年の展望について、二宮智美区長にインタビューを行った。二宮区長は防災・減災や、つながりを育むまちづくりへの取り組みを振り返るとともに、区役所が地域と一緒に考える「協働」による地域づくりの重要性を語った。
――まずは、この1年間の神奈川区政を振り返って下さい。
「地震火災の被害が特に大きいと想定される重点対策地域を中心に、『自助』『共助』の取り組みを進めました。スタンドパイプ式初期消火器具の整備については区独自の補助制度を設け、38の自治会町内会で51基を配置することができました。
さらに、想定避難者が増加したため、六角橋中・松本中・神奈川中を地域防災拠点に追加指定し、来年度から運用を始めます。担い手を育成するため、区内の公立高校で出前防災講座も実施しました。家具転倒防止については建築士事務所協会の協力を得て、アドバイザー派遣制度を新設。防災マップも今年度中に区内全戸に配布します。
また、つながりを育むまちづくりとして、保育所整備などの待機児童対策や、市立保育所での地域交流活動を推進しました。親子のたまり場「すくすくかめっ子」も44カ所に拡充。昨年度から始めた地区担当制は、顔写真入りのリーフレットを全世帯に回覧し認知度を高め、毎月の会議で情報共有を図っています」
協働の地域づくり
――新年度の展望として、2015年度の重点事業について教えて下さい。
「引き続き防災・減災のまちづくりの取り組みを推進します。特に重点対策地域については、今まで以上に火災予防対策に取り組みます。具体策は今後の予算編成の中で打ち出していきますが、地域防災の担い手の育成支援にも注力したいと思います。
身近な課題を解決するためには、地域の皆さんが自ら考え行動し、区役所が一緒に考える『協働』の取り組みが重要です。高齢者が住み慣れた地域で自分らしく暮らすためにも、地域の支え合いの仕組みづくりを推進します。第3期区地域福祉保健計画の策定にあたり、年明けから21連合ごとに懇談会を行います。私も地域の皆様と直接お話していきたいと思っています。
また、『健康寿命日本一』を目指し、健康づくりを重点事業としたいと思っています。区民が生涯を通じていきいきと暮らしていけるように、健康づくりや介護予防の取り組みを体系的に進めていきます。例えば、ライフステージに合わせた健康支援や企業と協働した健康づくりなど、様々な団体と連携して施策を進めていきたいです」
新たな魅力を創出
――新年にあたり区民へメッセージをお願いします。
「商店街や農業、企業など、神奈川区の魅力をコラボレーションして新たな魅力を創出したいと思います。局事業である沢渡中央公園や市民病院などの再整備などについても、地域の意向をしっかりと伝えていきたいです。
地域の皆様と顔の見える関係を築き、住んで良かったと思える神奈川区を目指します。基本目標である『つながり・安心・温かさを実感できるまち』の実現のために、今年も正確・迅速・丁寧な区政運営をしていきます」
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