神奈川区内にある商店街の魅力発信を目的に、区が昨年度からスタートさせた「商店街かめ太郎ラリー」。今年度の実施結果を受け、本紙では参加店にアンケートを実施した。実施内容の改善効果もあり、前回に比べ景品の応募者数は5・5倍に増えたが、準備や宣伝不足などの課題も浮き彫りとなった。
この企画は、区内25商店街にある対象店舗に行ってシールを集めて応募すると、地元企業のグッズなどが抽選でもらえるという内容。商店街の魅力発信と足を運ぶきっかけ作りを目的に実施された。
昨年度が応募者わずか82人だったことを受け、担当する地域振興課は当初予算110万円以上をかけ、ラリー方式を大幅リニューアル。地図に参加店舗を記したマップから、商店街や店舗をより詳しく紹介する冊子に変更。また、スタンプ方式からシール方式に変更するなどし、11月から1月までの3カ月間実施した。
「再訪客できた」
結果、当初同課が目標としていた500人には届かなかったが、昨年度の5・5倍増となる450人が応募。応募者からは「知らないお店に足を運ぶきっかけになった」などの声があり、嶋野雄一担当係長は「お店に行くイメージを掴む冊子にした点で、狙いどおりだった」と総括した。これを受け、本紙は参加店舗36店にアンケート調査を実施。回答した31店のうち14店が実施内容を評価し、「ラリー終了後も当店を利用してくれている」といった喜びの声が寄せられた。
「宣伝不足」の声も
一方で、16店は「売上につながっていない」と回答。1商店街につき1〜2店しか紹介されていないため「店の数を増やしてほしい」「店同士が協力できず盛り上がらない」「町を越えて他の商店街まで買い物に行かない」という声や、「企画を知らない人が多い」「広報・宣伝が弱い」「来たのは区職員ばかり」などの意見が応募者・参加店舗両方から上がった。また、景品の準備が遅れて冊子に掲載されず、「景品が分からなかった」という人も多かった。
区は来年度も実施予定だが、「参加店舗を増やすには課題がある」と慎重な姿勢をみせている。広報については、現行の参加店舗などでのポスター掲示に加え、区内1200カ所の掲示板も活用。区外からの転入者にも配布する方針だ。
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