神奈川警察署長として区民の安全を守る 横田 善信さん 新浦島町在住 58歳
現場の声に耳傾けて
○…4月1日付で、約300人を束ねる神奈川警察署長に就任した。署長職は2度目。3月まで勤務していた保土ケ谷署では、温和な人柄で署員をまとめ上げ、署対抗の武道大会でもたびたび優勝を果たした。「雰囲気作りが上手い」が周囲の評だ。神奈川区は初めての地域。「発展著しい都会の面と、宿場町としての歴史と伝統が残る街。住民も人情味があって面白い」と第一印象を話す。
○…福島県会津若松の農家に生まれた。中学生で新聞配達を始め、放課後も畑仕事に汗を流す勤労学生。「雪が降る中でも、毎日のように軒先で朝刊を待っている人がいた。その人の喜ぶ顔が見たくて頑張った」と当時を懐かしむ。地元の高校を経て大学進学で上京を決意。法律を学ぶため故郷を後にした。
○…36年前、加賀町警察署で警察官としての第一歩を踏み出した。その後、機動隊在籍時に日航機墜落事故やオウム真理教事件を経験。APEC開催時には機動隊の隊長を務めるなど、長年にわたり警備部門に携わってきた。こうした経験から「現場に足を運ぶことの大切さ」を痛感。就任時の訓示では「地域に密着した警察運営のため、地域の声に耳を傾けよう」と署員に呼びかけた。
○…休日は健康管理のためジョギングに励む。「息子たちが幼い頃は少年野球のコーチもやったが、もう社会人だからね」と父親の表情も。時代小説や歴史も好きで、最近は旧東海道・神奈川宿の地図を片手に管内の散歩を楽しんでいる。モットーは「一所懸命」。「一つひとつ悔いを残さないように、やれることを実直にやっていきたい」と言葉に力を込める。
○…今後は地域や行政と連携する「総合力」にも力点を置く方針だ。「枠組みにとらわれず、お互いに情報共有できる関係を作っていければ」。これまで培ってきた現場主義の精神で、署員一丸となって神奈川の安心安全を守っていく。
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