神奈川区民協議会「なまずの会」の部会長として防災などの研究・提言をしている 島田 恵さん 中丸在住 57歳
地域の防災リーダー
○…神奈川区における「地域のお困りごと」を協議する区民協議会。数年前から災害時の対応について考える「なまずの会」の部会長として指揮を執る。今年度は個人・家庭と町会、地域防災拠点の関係性などを調査中。東日本大震災後、会として4回、個人的にも10回以上現地に足を運んだ。区への提言書には、実際に見聞きした現場の声が反映されている。
○…東京都生まれ。幼い頃からバイオリンを習い、演奏家を夢見る少女だった。中学校でテニス部、高校では合唱部に所属。「ミュージカルで男役を演じたのが思い出となっている」と振り返る。大学では英語学を専攻。教員免許のほか、英文速記や英文タイプの資格も取得した。卒業後は大手企業の輸出部門で活躍。取引会社からの信頼も厚く、新入社員の担当となることが多かった。「学生気分の抜けない新人に、叱咤激励することを期待していたらしい」と笑う。
○…夫の転勤で30代の多くをドイツやオランダで過ごした。「日本ほど平和な国はない。予想できないことばかりで、危機管理能力が高まった」。欧州では慈善活動が当たり前だった。帰国後、子どもたちの通う小学校でPTA活動を始めた。現在は、中丸町内会会長や区子ども会育成連絡協議会副会長など20以上の肩書を持つ。「たまの海外旅行が息抜きとなっているが、多忙なので帰りの飛行機がゆううつなの」と苦笑いする。
○…防災に関する分かりやすい講演会が評判で、区内外から依頼があるという。「都合さえつけば、どこにでも行きます。もちろんボランティアで」。奇しくも記録的な大雨で鬼怒川が決壊したばかり。「対岸の火事ではない。想像力は対応力につながる」。目標は一人でも多くの区民に、正しい減災の知識を伝えていくこと。「災害時に他人を助けられる人になりたい。そのためには、平常時にやっておくべきことがある」と力強く語った。
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