横浜翠嵐高校定時制(佐藤到校長・生徒数321人)に通う生徒の保護者・プアンパン・ディアオさんらが1月17日、同校が力を入れる多文化教育の一環としてタイ料理教室を開催した。参加者ら13人は、本場タイのグリーンカレーの作り方などを学び国際交流を深めた。
料理教室では、昨年6月に行われた文化祭で「多文化共生研究会」のメンバーが販売した、グリーンカレーの作り方が伝授された。好評だったレシピは、タイ国籍の生徒によるもの。講師には、生徒の父・プアンパンさんが勤務する関内のタイ料理店「サバイクラパオ」の店長・小川嗣之さんが招かれた。
参加者13人は、小川店長の手ほどきを受けながら、ココナッツミルクやナンプラーを使って本場タイのグリーンカレーを作り上げた。また、料理を作りながらタイ語であいさつを交わす光景も見られた。
教員志望だという全日制1年の向山嘉晏さんは「日ごろ同じ校舎にいる定時制の生徒たちと交流を深めたかった」と参加の理由を話した。
言葉の壁が課題
同校の定時制には、中国やタイ、フィリピン、ブラジルなどの11カ国から、県内最多となる約100人の「外国につながる生徒」が通う。親の都合で来日し、文化の違いで戸惑う生徒も少なくない。社会情勢の変化で、2007年頃から毎年25人ほどが入学。丁寧な進路相談会や「日本語教育」の充実ぶりが口コミで広まり、今年度は入学生の3分の1が「外国につながる生徒」となった。
石倉隆之教頭は「語学力応じたクラス編成で授業をしているが、決して十分ではない」と課題を述べ、「外国につながる生徒が活躍する場面を作ることによって、自己肯定感を育みたい。通訳など、将来のキャリアにつなげてほしい」と期待を込める。
今後はタイに限らず、様々な国籍の生徒の企画を継続したいとしている。
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