リオ発祥のスポーツ・フレスコボールの普及に努める 澤永 遼さん 三ツ沢下町在住 25歳
ブラジル文化の伝道者
○…フレスコボールは、ブラジル・リオデジャネイロで約70年前から親しまれているビーチスポーツ。羽子板のようなカラフルなラケットを手に、ペアでどれだけラリーが続くかを競う採点競技だ。「得点はコンビネーションが加味されるので、相手への『思いやり』が大切」。日本での推定競技人口は約300人ほどだが、リオ五輪が決まり注目されるように。2013年には日本フレスコボール協会が発足。3月20日、三浦海岸で国内2回目となる競技大会を開催する。
○…富山県生まれ。3歳からサッカーボールを蹴り、クラブチームで汗を流した。全国大会出場を夢みた高校時代は惜しくも県ベスト4に終わったが、「世界中のサッカーを観てみたくなった」。当時「無敵艦隊」と評されたスペイン代表に影響され、神奈川大でスペイン語を学んだ。大学時代はサークル活動で地域の人や物、店などを取材し、年4冊のフリーペーパーを発行した。「神奈川区魅力さかせ隊」にも所属し、サッカーJ2・横浜FCと地域とのつなぎ役として、区民DAYの開催に携わった。
○…人生の転機となったのがブラジル留学。交換留学生として海を渡り、1年間異文化に触れた。現地でサッカー日本代表の試合を観戦し、圧倒的なスケールに衝撃を受けた。フレスコボールもこのとき知った。「スポーツとブラジル文化の普及を一生涯の仕事にしたい」との思いを胸に帰国の途に就いた。
○…大学卒業後に協会へ。メキシコの世界大会に出場するなど、選手としても活躍中。友人の立ち上げたサッカークラブの監督もやっていたが、今年からフレスコに専念。親、兄姉は応援してくれる心強い存在で「帰る場所があるので何でも挑戦できる」と目を輝かせる。国際組織さえないマイナー競技だが、夢は五輪の競技種目。「『思いやり』って、オリンピズムの精神に近いとおもいませんか」とあくまで本気だ。
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