高齢化が進み、身近になった”認知症”。発症した当事者や家族が集える場として、福祉施設や町内会館など各所で「認知症カフェ」が増えてきている。
新子安地域ケアプラザで月1回、第4木曜日に若年性認知症カフェ『A cafe』を開いている「あみけるひろば横浜」の杉本智穂さん(59)=人物風土記で紹介=は、若年性認知症の夫・欣哉さん(64)を支える介護者でありながら、自らグループを立ち上げ、4月にカフェをオープンした。
物語創作活動日本で初導入
取材した8月25日には、医療や介護の現場などで芸術に触れるプログラムを実施している一般社団法人アーツアライブの林容子代表を招き、海外で広まっている物語創作プログラム「Time Slips」を日本で初めて開催。2羽のペンギンの写真を見ながら、林代表の「ペンギンの名前は何でしょう」などの質問に対して想像したストーリーをつなげ一つの物語を完成させるというもので、参加者は自由な発想で次々とストーリーを語り、終始笑顔が絶えなかった。
プログラムを終え、「付き添っていた家族も楽しそうにしていて、とても良い時間だった」と振り返る杉本さん。「若年性認知症の場合、支える家族が当事者の介護だけでなく子育てや親の介護も背負うケースがあるので、家族まるごとケアしたい」と思いを語る。
グループの活動には当事者である欣哉さんも携わり、カフェの開催日には会場セッティングなど運営の多くをこなす。杉本さんは「駆け込み寺のような存在として、目の前の人を支えたい」と意欲をみせる。
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