NPOマメポニを設立し、ポニーのふれあいを通じて動物介在教育活動を進める 小森 明美さん 栗田谷在住 63歳
馬で「生命」を感じて
○…「ポニーは話すことができないけど、体温を感じることで生きているとわかる。それが大事」。2歳から小学校低学年までの子どもとポニーを引き合わせ、触れたり、乗ったりしながら交流を促すイベントを企画。市内で行われる催しに参加したり、区内の小学校に出向くことも。「動物は嫌なこと、嬉しいことは素直に行動で伝えるから人の気持ちを考える訓練になる。もっと活動を広げていきたい」と小さい子どもの心を育む活動に尽力する。
○…東京都荒川区出身。マザー牧場で乗馬体験をしたことをきっかけに馬術を始め、横浜市馬術協会に入った。結婚に合わせて栗田谷に移り住み介護の仕事に勤しみながら、30年近く三ツ沢公園で馬術を続けている。長く続けるのは「午年だから馬が好き」と答えるが、「馬に乗ることがハレの空間。誰にも邪魔されず自分の時間が過ごせる」と馬に乗る心地よさでやめられないのが正直なところだ。
○…「60歳を超えたら自分に正直に生きたい」と59歳のときに介護職を離れ、娘に孫が生まれたことで転機が訪れる。「馬とかかわりながら、孫のためになることがしたい」と動物介在教育活動に興味を持ち、学会に所属。59歳の秋に娘がサポートに付きNPO法人マメポニを設立し、10人で活動をしている。ポニーは茨城県で放牧しているため、イベント時の運送だけで月に15万円以上かかる。公共機関から助成金を集めどうにか活動を行っているが、厳しいのが現状。現在は地域の学童施設で働くことで賄っている。それでも「馬に触れ、身を任せる子どもの表情をみると続けたくなる」と意気を込めた。
○…栗田谷には夫婦で住む。5人家族で娘と息子も馬術を趣味に持つことから、家族が集まると馬の話しばかり。「話題に入れないお父さんがかわいそう」と笑う。今ではイベントに夫も参加する。「家族で共通の趣味があるのはとても楽しい」と嬉しげに話す。
|
<PR>