横浜市は4月12日、みなとみらい21中央地区43街区の事業者を学校法人神奈川大学(正野幸延理事長)=六角橋=に決定した。21階立ての新キャンパスは、国際系の学科を集約し、グローバル拠点の創出を図るほか、1階から3階までは図書館などの地域に開放する施設を取り入れる予定。現キャンパスからの機能集約も検討中だが、キャンパス間で連携し、地域に開いた学校を目指していく方針だ。
同街区の開発に応募した事業者は神奈川大学のみ。市は「横浜発祥の総合大学の進出であり、知的な空間やグローバルな賑わい、地域・産官学の連携なども期待できる」と選定理由を述べる。
全国的に学生の獲得競争が激化する中で神奈川大学は、80周年を迎えた2008年から競争力、ブランド力を高める将来構想を計画しており、新キャンパス建設もその一環。
同大学は1928年に中区桜木町にあった横浜学院から始まり、2年後に現キャンパスがある六角橋に移転した。正野理事長は「横浜発祥の大学として横浜と共に歩んだ経緯がある。みなとみらい地区に新たなキャンパスが設置でき、光栄に思う」と喜びを語った。
新キャンパスは、「みなとみらい21中央地区43街区」の位置に開設。地上21階、地下1階の建物となり、総事業費は約350億円を想定している。4階から21階まで大学・研究施設やレセプションルームを設けるほか、1階から3階には図書館やワールドビュッフェ等を入れる予定だ。2018年9月に着工し、2020年11月の竣工を目指す。
地域との連携も
新キャンパスには、国際系学部を集約し、日本常民文化研究所を取り入れた学部の設置を検討し、5千人の通学者を見込んでいる。神奈川大学の水上晃広報部長は「グローバル系の学部を集約し、あらゆる人の交流が見込まれる中で、日本文化を発信していく機能も強化したい」と話す。
一般の人向けに図書館の開放や地域と連携としたイベントの開催も予定し、10万人の来街者を目指している。水上広報部長は「現キャンパスの取り組みも参考にしながら、キャンパス同士が連携できる事業も計画していきたい」と話し、地域に開いた大学づくりを目指している。
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