菅田地区社会福祉協議会のボランティア派遣事業にこのほど、特別養護老人ホームの職員2人が初参加した。同地区の高齢化率は2017年3月現在で29・2%。高齢者福祉施設が多いことなどもあり、神奈川区平均の21・8%を大きく上回っている。発足から5年。ニーズの高まりを受け、地域と施設が連携する取り組みがスタートした。
同地区は高齢者の割合が高く、日常生活での支援を必要としている世帯も多い。そこで、同地区社協は他地区に先駆け12年9月に、派遣事業「菅田安心ボランティア」を始めた。
高齢者や体の不自由な人などが対象で、現在は菅田地域ケアプラザを拠点に、地域住民からなるボランティアスタッフ18人が、介護保険では対応できない「日常生活のちょっとした困りごと」などを解決している。
依頼が倍増
スタッフは本当に支援が必要かどうかを判断した上で、草刈りや剪定作業、家具の移動、障子の張り替えなど、業者に依頼するには大げさに感じる困りごとに、有償ボランティアで対応する。 発足から5年が経過。依頼数は高齢化率の高まりと共に、年々増加傾向にある。同ケアプラザの松野勝民所長は「昨年度は50件以上の活動を行ったが、今年度は倍増する勢いだ」と話す。
こうしたニーズの高まりを受け、同地区社協は高齢者サロンの開催などで交流のある特別養護老人ホーム・けやき荘にボランティア協力を依頼。10月27日には、樋口千鶴子施設長自ら草刈り作業に汗を流した。樋口施設長は「今後も地域に貢献できることは協力していきたい」と話す。
今回の地域と施設の連携は、菅田・羽沢地区で取り組みが進んでいる「施設とのつながり強化」の一環として実現したものだ。同地区社協の倉石芳枝副会長は「さらに施設とのつながりを深めていき、地域の困り事を地域で解決する体制を作っていきたい」と今後の抱負を語った。
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