被災地派遣宮前消防署 「心折れなかった」 第1次援助隊・平隊長に聞く
川崎市の第1次緊急消防援助隊として派遣され、15日に帰還した宮前消防署の平康二郎隊長(51歳)に、被災地での捜索、救助活動の様子を聞いた。平さんは「何がなんでも助けるんだという強い気持ちで臨んだ」と語る。
平さんらが加わった第1次派遣の川崎隊32人は12日、津波で甚大な被害を受けた仙台市若林区入り。その後、14日に第2次隊32人、19日現在は3次隊が現地で活動している。
平さんは宮前消防署・高度救助隊長を務め、大規模・特殊災害時の高度な人命救助などの役割を担う。また2004年に発生した中越地震でも現地で救助捜索活動にあたった経験を持つが、津波被害を目にしたのはこれが初めて。「これまでの震災とは比較できない被害状況だった」と語る。
活動初日、いきなり「3名生存」の連絡が入り、岐阜隊とともに救助を行った。しかし、2日間の活動中、生存者はこの3人だけ。瓦礫で道路が遮断されていたため、車両は高速道路上に放置せざるを得ず、隊員はテントに野営をし、交替で手作業による捜索を余儀なくされた。瓦礫と水浸しの荒涼とした大地、度重なる余震。それでも「心は決して折れなかった。なんとしても生存者を見つけ出すという強い気持ちで、隊員の士気も高かった」と話す。
宮前署では第1次隊で8人、2次隊で3人が派遣された。平さんは「自分たちの経験を他の隊員たちと共有し、万一の災害に活かしていく」という。
市民の備えについては「ホームセンターなどで販売している『エマージェンシーシート』は寒さ対策として有効だと思う。また避難時には、しっかりしたシューズが歩きやすく、ガラス等からも守ってくれる」とアドバイスしてくれた。
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4月19日
4月12日