4月1日付けで宮前消防署長に就任した 並木 努さん 座間市在住 57歳
プロ集団として区民守る
○…「消防の仕事はチーム力が問われる。プロ集団としてやるべき仕事を極め、一丸となって区民を守り抜く」と抱負を語る。署長に就任後は消防団や行政など関係各所への挨拶まわりや各部署との交流など親睦を深めている。宮前区は初めての勤務地。「歴史あるうつくしいまち。たちまち好きになった。地域が築いてきた安全を引き継いでいくのが私の役目」と話す。
○…東京都文京区小石川生まれ。川崎市消防局入庁は19歳。以後、38年間、市内各署の様々な任務を経験してきた。「この仕事は人々からありがとうと言ってもらえる。それが嬉しくて。やればやるほど、好きになる。辞めたいと思ったことは一度もない」ときっぱり。救えなかった命もある。「主人が心臓発作を起こした」と119番があり、救急で駆け付けた。「入学式の前日で明日履いていく真新しい靴が玄関に並べてあった。あの時の悔しさは今も忘れない」
○…火災原因調査の第一人者。40代の時に臨港署で火災調査を担当したことがきっかけだった。これまで関係本を2冊執筆。広報誌でも5年以上、コラムを担当している。全国の消防学校にも講師として出向いた。江戸のまち火消しが好きで、纏のアイテムが署長室にたくさん置かれている。「文献を読むと、この頃から火災の原因調査が行われていた。粋でいなせな火消しの誇りを若い署員に伝えていきたい」
○…東日本大震災以降、津波対策が話題となることが多かった。「宮前には津波は来ないだろう。火事とがけ崩れ対策に取り組んでいく。地域の自主防災組織や消防団、行政との連携が必須」。防災訓練参加者の若返りも考えている。「訓練と言うと、若い人はあまり来ない。例えば、キャンプファイヤーの火を消す時に消火器を使うとか、まち探検をしながら危険な場所を知ってもらう等、工夫が必要」と様々なアイデアを巡らせる日々が続いている。
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3月22日