福田市長・浅野市議会議長 対談 若きトップ2人が見る川崎の未来 企画・編集/浅野文直事務所
全国でも珍しい市長と市議会議長がともに40代という現在の川崎市。浅野文直市議会議長の任期満了を前に福田紀彦市長との対談を行った。
――若き両トップとして注目されました。二元代表制の両輪として、市長との関係性は。
浅野「就任直後は42歳の議長、41歳の市長とたびたび様々なところで紹介されました。そこで、市長・議長主催の賀詞交換会も会場をミューザに変更し、国連に拉致問題解決への協力要請に伺うなど、一致する意見は協力して進めてきました」
――平成27年度予算も今月18日の採決をもって成立しました。
福田「市長に就任して初めて本格的に編成した予算でした。収支見通しで多額の収支不足が見込まれている中なので、非常に厳しい見方を持って予算編成に取り組みました。市民に拡充を求められているもの、あるいは未来に繋がるものについては、しっかり予算化したと思っています」
――議会側は。
浅野「これまで行財政改革で3千人からの職員を削減し税収増にも関わらず、編成が厳しいのが現状です。医療や介護、子育て支援や生保など社会保障の伸びが著しく、しかも年々増大が見込まれています。いずれは人口減少期にもなります。後年度負担のあり方、持続可能な財政バランス、高齢化社会対策、この辺りを注目しました」
――市の高齢化対策は。
福田「川崎らしい都市型の高齢者施策として、医療のみでなく看護、介護、福祉・生活支援などを含めた必要なケアが、地域において一体的に提供されるような『地域包括ケアシステム』の構築に向けて取組を進めています」
浅野「そうですね。人類未曽有の超高齢化社会、しかも健康寿命の伸び悩み。施設入所など24時間プロのケアを望む術もありません。端的に言えば、一刻も早くケアコミュニティへの変貌を遂げねば、介護は成り立たないということです」
――市内経済の活性化等は当然厳しい?
浅野「当面は、中小企業振興条例の制定や戦略特区の推進。中期的には再生可能エネルギーと環境技術の輸出が鍵だと思います」
福田「臨海部では、殿町地区の『キングスカイフロント』において、国家戦略特区制度を活用したライフイノベーションの取組を進めています。再生可能エネルギーについては、メガソーラーシステムから風力発電やバイオマス発電など既に多彩な利用がされています」
――川崎市にはまだまだ大きな可能性が。
福田「革新的な医薬品・医療機器の実用化に向けて、ナノ医療イノベーションセンターの運営が開始されたり、「ロボットスーツ」を用いた脊髄疾患機能回復の早期実施を目指した取組が進んでいます。また再生エネルギーでは水素の利活用に最も力を入れています」
浅野「次世代エネルギーや健康医療の革新などが期待されるわけですが、もうひとつ、川崎市が公害を克服したノウハウ、つまり各企業が持つ環境技術を、世界に羽ばたかせること。これは、市内企業にはビジネスチャンスであり、政治家の役目です。そのためには、中小企業が進出しやすくするために、川崎環境技術クラスターが必要です。市長も同じ意見だと思います。新年度にぜひ、構築しましょう」
福田「『かわさきグリーンイノベーションクラスター』の設立を通じて、新ビジネスの創出を期待しています」
――川崎市の未来は。
福田「昨年市制90周年を迎え、今年は100周年に向けてのワンステップを刻むことになります。引き続き、市民の皆様と共にまちを創る、いわば、「共創(きょうそう)のまちづくり」により未来を切り拓いていきたいと考えています」
浅野「我々がドラスティックに改革を進め、財源を創出し、出産や小児医療等安心して子育てができ、人情の通うケアコミュニティを実現。成長戦略は日本の肝であり、その中核を担うのが『ふるさと川崎』です。日本の未来がかかっている街です。
浅野文直
川崎市宮前区有馬6-6-7
TEL:044-860-2370
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4月19日
4月12日