宮前区医師会 認知症予防講座、充実へ 安心の街、医療で貢献
宮前区医師会(菅野澄雄会長)は来年度から、年4回開いている高血圧、糖尿病の無料公開講座に認知症と脂質異常症を加え、市民参加を促す広報にも力を入れる。より多くの市民に認知症に関わる知識を提供することで、超高齢社会の中、おのずと増える認知症患者数を抑制したい考え。
この講座内容の追加は、全国の医療機関の方針を定める第6次医療計画の中で精神疾患への取り組みの強化が盛り込まれたことが発端。同時に、高齢者が地域で豊かにくらすために医療、介護、福祉の各専門機関が連携する地域包括ケアシステム構築の一環として認知症予防の促進にもつなげていきたい考えだ。
認知症と脂質異常症を加えた理由は、認知症が基礎知識の提供で、予防に対する意識の向上、脂質異常症は認知症の発症リスクが通常の3・4倍といわれる高血圧の主な要因として挙がっていたこと受けて。糖尿病が認知症の原因になるケースもあるため、各疾患を関連付けて情報を提供していく。
同会学術担当役員として公開講座の企画運営を行う行形(ゆきなり)毅医師は「健康寿命を延ばすためにも知識の提供により予防を促すことは重要。医師会としては市民の血圧やコレステロール値の数値の正常化にとどまらず、安全値まで持ってこられるよう取り組んでいきたい」と話している。
また、広報についても強化を図る。今までは医師会加盟医院内での掲示で来院者を中心に広報していたが、より多くの市民の参加を促すため地域情報発信媒体への情報提供を積極的にしていきたいとしている。
「地域のかかりつけ医として、一人でも多くのお年寄りの健康を守っていきたい。誰もが安心して住めるまちづくりに向けて、医療の分野から貢献していきたい」と菅野会長は話す。
第1回の講座は2016年5月を予定している。
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3月22日