宮前区地域福祉計画 助けあいの輪広がる街へ 第3期案まとまる 2月10日(木)に説明会
子育てや障がい者支援、高齢者介護における市民との関わりを示した「第3期宮前区地域計画(案)」がこのほど、まとまった。宮前区の現状と課題、2期までの取り組みや成果を踏まえ、さらに充実した地域福祉を目指す。区では2月10日(木)、説明会を開催する。
「地域福祉計画」の策定は平成15年の社会福祉法の施行に伴い、各市町村で福祉サービスの利用や福祉活動の住民参加などに関する方針を示すことが法定化された。川崎市では平成16年度に「第1期川崎市地域福祉計画」を策定し、市内各区でも計画をまとめている。
策定の指標になる宮前区の現状として、市内7区の中で2番目に人口が多く、区内のほぼ全域で高齢者の人口が増加傾向にある。また出生などによる自然増加率が神奈川県内で4番目に高く子どもの人口増加も目立っている。
昨年実施された「第2回川崎市地域福祉実態調査」では、子ども・高齢者に関する課題と地域とのつながりに関する課題が多く挙がり、高齢者や子どもに対する個別のサービス提供だけではなく、特に身近な地域での支援が求められており、情報提供や区民同士による支援の確立などを推進する必要があるとした。また、地域福祉活動に関わるスタッフの高齢化やリーダー的人材の不足。地域と区社会福祉協議会の連携強化などの課題も浮かび上がった。
3期の基本目標
計画期間を平成23年度から25年度とする第3期案では、こうした宮前区の現状や課題を受け、「区民一人ひとりが主人公、小さな力から大きな助けあいの輪が広がるまちをめざして」を理念に掲げ、【1】情報提供を充実させ、相談環境づくり【2】地域福祉を担う人材の育成【3】住民同士の助けあい意識の向上の3つの目標を打ち出した。こうした目標の実現に向けて区では2期までの福祉事業や成果を活かした取り組みを盛り込んだ。
区が示す重点的取り組みは、地域福祉に関する広報や講座などを充実させ、区民の地域福祉活動への参加のきっかけづくりを推進する「みんなで福祉のまちづくり!広報」と区民・行政などの関係者相互の課題・情報共有を進め、地域福祉推進のため取り組めることを考える「なんでもワークショップ(地区別意見交換会)」、地域に関わる人々が協力して高齢者の見守りや居場所作りをおこなっていくための「地域が主体となった高齢者の見守り促進」の3点。3期から新規に行われる、「みんなで実践、健康づくり支援事業」、「介護予防(認知症予防等)ボランティア養成講座」、「災害時要援護者避難支援制度の推進」、「主任児童委員と保健福祉センターとの連絡会」、「地域関係団体との連携等による食育の推進」、「宮前区地域障害者自立支援協議会」、「こんにちは赤ちゃん事業」とともに取り組んでいく。
宮前区役所保健福祉センター地域保健福祉課では2月10日(木)、計画案の区民説明会を開く。説明会では取り組み内容、これまでの活動実績などをイラストや写真などを用い分かりやすく説明する。時間は午前10時から。会場は宮前区役所4階大会議室。計画案は市役所地域福祉課や区役所などで閲覧できる。また21日(月)までパブリックコメント(市民意見)の募集を行っている。詳しい問い合わせは同課(【電話】044・856・3300)へ。
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3月22日