「生活保護」「障害福祉」が増加 川崎市市民オンブズマン、人権オンブズパーソン報告書まとまる
22年度の川崎市市民オンブズマンと川崎市人権オンブズパーソンの運営報告書がこのほどまとまった。それによると、行政機関の対応などに対する市民の苦情申し立て受付件数は110件、また子どもや男女平等など人権関係の相談受付件数は322件だった。
川崎市市民オンブズマン(淺生重機代表)は、市政に関する苦情申し立てを調査して、必要に応じ市に対して勧告や意見も行なっている。また、川崎市人権オンブズパーソン(中村れいこ代表)は子どもや男女平等にかかわる人権侵害の相談や救済の申し立てに対して、必要に応じて調査や意見表明、是正勧告などを行なっている。いずれも川崎市の機関。
市民オンブズマンへの苦情申し立て件数は110件で、前年度99件に対して11%増加した。内容別では「生活保護」に関するものが多く、次いで「障害福祉」「職員対応」「税務事務」「道路管理」などが続いている。行政組織別で多かったのは健康福祉局(21件)、教育委員会(8件)、中原区役所(8件)、高津区役所(8件)、市民・こども局(7件)など。宮前区役所は4件だった。
人権オンブズパーソン関係の相談受付件数は322件で前年度(368件)、前々年度(370件)に比べて減少している。内訳では、子どもの相談が181件で前年度より31件、男女平等に関する相談が71件で前年度より8件、それぞれ減少した。子どもの相談では「いじめ」が55件、学校等の不適切対応が24件、虐待に関する相談が13件あった。男女平等の相談ではドメスティック・バイオレンス(DV)に関する相談が51件(72%)と多くを占めた。
市民オンブズマンの淺生重機代表らは「市民の生活変化に目を配りながら様々な困難に直面している市民の皆さんに助力し、よりよい市民生活の実現をめざしたい」などとし、人権オンブズパーソンの中村れい子代表らは「(相談件数の減少が)単年度だけなのか、このような傾向が続くのか今後の推移を注意深く見守っていきたい」としている。
報告書は6月7日(火)から各区役所、支所、出張所、市民館、図書館などで配布される。
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4月26日
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