宮前梨 今年も生育順調 収穫、直売開始は8月10日頃から
「県の名産100選」にも選ばれる川崎市の梨。「多摩川梨」として知られるなかでも区内産の「宮前梨」は毎年多くの区民が楽しみにする”夏の風物詩”。「宮前梨組合」によると、今年の生育も順調で、区内7園で8月10日頃から収穫と直売が始まる。
昭和32年に区内有馬で栽培がはじまった宮前梨。当初は「20世紀」「長十郎」「新高」などの品種で市場価格も安かったが、栽培技術の改善や「幸水」「豊水」といった人気品種の登場、近郊農業の利点を活かした「もぎたて、直売」でファンを増やしていった。
栽培開始から50年を越え、現在は有馬、土橋、小台、野川など7園と中原区の2園が「宮前梨組合」を組織し、梱包資材の共同購入や勉強会を実施。害虫駆除の農薬散布を減らすため、害虫の性フェロモンを含んだ「コンフューザー」と呼ばれる新資材の採用など、味はもちろん、安全な宮前梨の提供をめざし、日夜研鑽を積んでいる。
今年の生育状況について区内土橋の生産者、鮫島高愛(たかよし)さんは「今年は梅雨の雨量が比較的少なかったものの、晴天が続いたおかげで甘さは十分。サイズ、甘さとも例年並みかそれ以上の出来になるのでは」と期待を寄せる。
放射性物質は不検出
川崎市衛生研究所が先月25日に市内宮前区、多摩区、麻生区で梨の放射能濃度検査を行い、翌26日に結果を公表。放射性ヨウ素、セシウムともに検出されなかった。「毎年楽しみにしてくれている人も多いので、検査結果にホッとしている。安心して食べてほしい」と鮫島さん。
各梨園とも、生育の早い幸水が今月10日ごろから収穫が始まり、扱う品種によって9月中〜下旬ごろまで楽しめる。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>
4月19日
4月12日