宮前警察署長 長澤 嘉信さん 警視 54歳
継続は力なり
○…今年3月10日付けで宮前警察署長に就任。署員には「職務に情熱をもって取り組もう」と訓示。宮前区の印象は「都心のベッドタウンというイメージが強かったが、農業も盛んで子どもも多く、明るい街」と話す。今年6月には県警の柔道大会に署代表として出場するなど、初の署長職に気合がみなぎる。
○…昨年横浜で開かれたAPECでは対策課長として、県警史上最大ともいえる警備を成功させた。想定できる訓練はすべて実施し、万全の対策をほどこした。最後の10日間は不眠不休。部下には「心を1つにして絶対にやり遂げるんだという強い信念を持とう」と鼓舞した。成功の要因の1つに県民やボランティア、自治体など官民一体の取り組み推進をあげる。「宮前区でも交通、防犯を中心に自治会やボランティア団体、行政が積極的に取り組んでもらえている」と地域の協力に感謝の言葉を話す。
○…これまでの職務で記憶に残っているのが、1985年の日航機墜落事故。当時、第2機動隊の隊長として現地で行方不明者の捜索、遺体の収容にあたった。「あの現場を経験したからこそ、どんな厳しい現場も乗り越えられる」。それは今年の東日本大震災にも重なる。被災地の治安を守るため、県警からも多くの警察官が派遣され、現地で職務にあたっている。「若い警察官は、被災した方々から逆に勇気をもらって帰ってくる。この経験をぜひ普段の職務に活かしてほしい」
○…趣味はマラソン。フルマラソンや100キロマラソンに挑戦することも。毎日管内を走ることで、「街の変化に機敏に反応し、対策を打つことにもつながる」と話す。座右の銘は「継続は力なり」。新聞の気になる記事を切り取ることも日課の1つで、「どちらもこつこつ積み重ねるところが警備と似ている」とニコリ。家族は妻と長女、長男。「放任主義の父親だったが、長男と酒を酌み交わすのが今の楽しみ」。
|
|
|
|
|
|
4月26日
4月19日