9月10日付で宮前警察署の新署長に就任した 山下 繁夫さん 57歳
市民目線の「頼れる警察」に
○…初の署長職。着任初日の署員への訓示では「昼間はもちろん、夜中でも市民が安心して歩くことができるような安全な街にするのが我々の役目。小さな要望にも積極的に耳を傾けて」と、市民目線に立った警察業務の推進を呼びかけた。「田園都市線沿いの緩やかな丘陵地に広がる豊かな住宅街という印象。街並みもきれいでイメージどおり良い街だと感じている」と宮前区の印象を語る。目指すのは、「県下一番の住みたい街」。
〇…福岡県出身。地元の福岡大学卒業後、1977年に奉職した。前任は県下すべての110番通報を受ける通信指令課長。1日平均2500件という膨大な数の通報を処理し、事件や事故を迅速に解決する初動の要(かなめ)だ。「実は通報の4割がいたずら電話。それでも、真に助けを求める声を聞き逃すことのないよう、真摯な対応を心がけた」と振り返る。
〇…それまでは主に詐欺、横領などの知能犯罪と汚職や選挙違反などを扱う県警本部刑事部捜査2課で辣腕をふるってきた。各地で被害がなくならない振り込め詐欺事件も捜査2課の担当だ。「オレオレ詐欺が始まったのは今から10年ほど前。現在は手口も巧妙化しているが、当初はここまで被害が続くとは思わなかった」と振り返る。「詐欺や横領、収賄は相手の素性が分かっていて、それを裏付けや情報を探りながら立件できるかどうか捜査するのが醍醐味。一方で振り込め詐欺は見えない犯人を限られた証拠から探し出す捜査と同じくらい抑止対策が重要。必ずゼロにできると信じている」と力強く語る。
〇…家族は妻、長男、次男、長女。長男と次男は父と同じ警察官の道を歩んでいる。「捜査によっては2ヵ月も家に帰らない父親だったのに」と苦笑する。座右の銘は「無心」。剣道の相手に対峙する心構えからくるこの言葉を大切にし、「市民の声」に耳を傾ける警察署をめざす。
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4月19日
4月12日