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宮前区版 公開:2013年6月7日 エリアトップへ

市民110人が参加するアマチュア混声合唱団「樹林」の代表 高橋達(とおる)さん 宮前区在住 78歳

公開:2013年6月7日

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人とのつながり(ハーモニー)大切に

 ○…市民総勢110人が参加するアマチュア混声合唱団「樹林」の代表として活動する。5月12日に行われた定期演奏会では2時間の大曲、J.S.バッハの「ミサ曲ロ短調」を、震災から復活したミューザ川崎で披露した。難曲と言われるこの曲を歌い上げ、聴衆から万雷の拍手を浴びた。「完全燃焼してしばらく余韻に浸っている団員も多かった。団結して歌い上げられたことが本当に嬉しかった」とほほ笑んだ。

 ○…代表に就任したのは2008年6月。団員の推薦で決まった。110人という大所帯をまとめるには我慢強さと気配りが必要。「いろいろな意見がでるのは当たり前。ひとりひとりの話に耳を傾け、頭ごなしに否定せずに対応することを心掛けている」。23歳から83歳まで幅広い世代が所属し、活き活きと活動しているのは、この高橋イズムがあるからだろう。

 ○…合唱を本格的に始めたのは大学時代。学内の男声合唱団「九州コールアカデミー」に入団したことがきっかけ。「小学校から高校まで、音楽の成績だけはよかったから」と軽快に笑う。卒業後は保険会社に就職、多忙になり一度は合唱から離れていたが、21年前知人の紹介で「樹林」と出会い、再び合唱の世界に。「合唱の魅力はハーモニー。みんなでつくってみんなで感じられることが楽しい」と目を輝かせた。

 ○…「5月の定期演奏会での難曲への挑戦で樹林は一皮むけた」。重ねた練習の中で、団員の合唱に対する熱意がより強く感じられるようになったという。「次の目標は団員を増やし、活動の幅を広げること。そのために定期演奏会で成果を出し、樹林の良さを伝えていきたい」と意気込みを語った。「宮前合唱団」として生まれた「樹林」だが、今や川崎市全域は勿論、東京からも団員が訪れている。「これからも、合唱を通してたくさんの人と人とのつながり、ハーモニーをつくっていきたいね」

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