「第53回神奈川県青少年武道錬成会」弓道男子個人の部で優勝した 嶋 友暉さん 川崎北高等学校 2年
武の道で高みを目指す
○…12人がずらりと並んで1射ずつ的を狙う決勝は外したら即脱落という緊張感に満ちていた。5巡目で残っていたのは3人。「絶対に外さない」と誓った1射が見事的をとらえ、優勝を果たした。「春の大会では6本目で外してしまい、2位で悔しかった。優勝できて嬉しい」と率直な気持ちを語った。
○…小学生ではアイスホッケー、中学時代はサッカーと団体競技に打ち込んできたが、「一人で集中することをやってみたかった」と弓道部のある川崎北高校へ。選んだ理由は自分自身を磨く競技だったから。入部後100日間は基礎練習の毎日だったが辛くはなかった。昨年夏の合宿で初めて弓を引いた時は「足が震えた」と振り返る。最初はなかなか上手く的を射ることができなかったというが、今年の春、北高弓道部としても快挙の県大会2位を獲得。上達の秘訣を聞くと「月に一度だけ来る教士を独り占めしていた」と笑う。現在は部長も務め、約50人の部員の代表として弓道部を引っ張っている。
○…横浜市青葉区出身。男3人の末っ子。「いつも兄たちが喧嘩しているのをみていた」と笑う末っ子らしいマイペースな一面も。好きな歌手は渋く吉田拓郎。「小学生の時に母が聴いていたのをずっと覚えていて、中学3年生の時に改めて聴いてからファンになった」。ライブにも何度か行っているのだとか。「同年代と趣味が合わなくて困っている」と苦笑い。
○…「やりたいことがいっぱいある」と将来の夢は模索中。「自分の性格もまだ掴めていない」と悩める10代だ。だが、弓道場に立つ姿はまるで別人のように凛々しい。8月末の審査では弓道2段を取得した。現在は10月の新人戦と11月の神奈川大会に向けて鍛錬を積んでいるが、見据える目標はその先の来年の国体出場。県で3人しか選ばれない狭き門に挑む。「人より射ってきた自信はある」。射抜くべき的は見えている。
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4月26日
4月19日