行政機関等が保有する公共データを二次利用が可能な形で公開する「オープンデータ」。地理空間(G空間)情報のオープンデータを使い地域の魅力向上や課題解決をしようと宮前区でモデル事業が始まった。10月27日にはこのオープンデータをどう活用するか市民らがアイデアを出し合うイベント(アイデアソン)が区役所会議室で開かれた。
地理空間情報とは地形や人の動き、施設の場所などその地域に関わりを持つ様々なデータを指す。このデータを活用し、国土交通省事業の一環として宮前区で先駆的に取り組む動きが始まった。「G空間未来デザインプロジェクト」と名付けられた同事業は慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(神武直彦准教授)を中心に、(株)フューチャーセッションズ、国際大学グローバル・コミュニケーション・センターの3者が連携。地理空間情報を活用してアイデアを具現化し、地域課題解決や魅力向上に向けた革新的なサービス創出のための仕組みを構築していく。
その第1段階として開催されたアイデアソンには市民、企業、有識者、区役所職員など約100人が参加。「出掛けたくなる、みんなで健康になる街」と「地域資源の戦略的活用ができる街」をテーマに議論を交わした後、似た思いを持つ人同士で21チームが組まれた。「どうしたら坂が嫌いな人が楽しめるか」「どうしたら子どもが安心して遊べる仕組みができるか」などの実現したい目標に合わせて地理空間情報を効果的に使うサービスを考え、最後には各チームがまとめたアイデアを発表した。
坂の上り下りの回数などでポイントを稼ぐスマートフォンアプリケーションやバスルートに付近の店情報や旬の農産物の案内等を連動させるサービスなど、宮前区の地域性に合ったユニークなアイデアが出た。
12月にはアイデアソンで出た意見をどう形にするか話し合う「ハッカソン」、来年1月には普及へ向けた戦略立案などを行う「マーケソン」が開催される予定。
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