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宮前区版 公開:2016年4月22日 エリアトップへ

第21代宮前消防署長に就任した 金子 智哉さん 幸区在住 58歳

公開:2016年4月22日

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”臨機応変”を心に舵をとる

 ○…4月1日付で宮前消防署長に就任した。1993年に野川出張所で半年間務めて以来の宮前区。「就任後、挨拶回りをする中で地域の皆さんの”地域愛”を強く感じた。防災訓練なども積極的に取り組んでいる」と印象を語る。署員は181人、市内8カ所の消防署の中で最大規模の署をまとめていく。「宮前区は広く歴史あるまち。署員が一丸となって、地域の皆さんと相談しながら安全・安心なまちづくりに取り組んでいく」と気を引き締める。

 ○…人を助ける仕事がしたいと1980年に入局。はじめの10年程は消防・救急隊員として現場に出た。「救急車の中での心肺蘇生や実際の火災現場の悲惨さが記憶に残っている」と当時を思い返す。その後25年以上、主に本局で予防業務に勤しんだ。前職は火災予防の指導や違反是正に取り組む査察課の課長。昨年多数の犠牲者が発生した簡易宿泊所の火災では、査察業務の責任者として消防法令の違反改善指導や記者会見の対応などに奔走した。目指し続けるのは、「災害が起こる前に安心・安全を構築すること」だ。

 ○…川崎生まれ川崎育ち。結婚後から住んでいる幸区では子ども会の役員になったのを皮切りに、地域活動の楽しさに魅了された。以後、子ども会野球部の監督や地域青年会の会長などを経験し、現在は町内会の副会長。「地域と人が好き。今年の祭りも楽しみだ」とにっこり。また、「3歳の孫が遊びに来てくれるのも嬉しくて」と、さらに顔をほころばせた。

 ○…いつも心がけているのは「何事も臨機応変に」。「いくら訓練をしても全く同じ災害が起こることはない。地域を取り巻く情勢の変化に対応していかなければ」。初めての署長という立場として、若手にもその思いを伝えていく。「コミュニケーションを大切に、皆の能力をフルに活用していきたい」とも。優しい眼差しの中に、地域を守る強い意志が垣間見えた。

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