宮前消防団OB会の会長を務める 井田 耕夫(たかお)さん 神木本町在住 83歳
消防団員の精神的な支えに
○…2015年に発足した宮前消防団OB会の会長を務める。この会は、宮前消防団を退団した仲間で、現役の団員を応援することが目的。活動としては、出初式や操法大会などでの後援活動が主。将来に向けては会員の増加を図ることで活動の拡大を目指す。会員数は約40人。実は、OB会の発足は市内で一番遅い。「入って大きな気持ちで現役を励ましてほしい」と呼びかけている。
○…1960年から宮前区消防団に所属。2014年に退団するまで40年間地域安全のために力を尽くした。1995年から7年間は団長を務めた。「『火事は水で消すのではなく、チームワークで消す』が合言葉だった」と当時を振り返る。このチームワークを作るために大切にしていたのが、日々のコミュニケーションだ。「自分から話すのは苦手だけれど、人の話を聞くのは好き」という自分の属性を活かして、誰もが相談しやすい環境づくりに努めた。
○…27歳の時にお見合いで結婚したという夫人と息子夫婦に孫2人の6人家族。現役時代は「石油なくして企業は伸びない」との思いから川崎市と横浜市で5カ所のガソリンスタンドを経営。火事がひとたび起きれば「自分の職を捨ててまで、携わらないと」と覚悟を決めていたという。得意なことは車の運転。戦後、14歳で免許を取得して以来無事故無違反の優良ドライバーだ。
○…座右の銘は「よく学び、よく遊べ」。本職のガソリンスタンド経営と消防団の活動の両立ができた秘訣はこの言葉を信条としていたからだと語る。「遊び」の部分は仲間とのお酒だ。下戸だが、仲間と思いきりリフレッシュした。OB会については、「元消防団員だから、現役の苦労がよくわかる。自分たちが苦労をしていた経験から現役の人たちを応援したい」のだという。齢83歳を超えてなお、地域の安全のために走り続ける。
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4月26日
4月19日