川崎市動物愛護センター(高津区蟹ヶ谷)が2015年度、収容した犬の殺処分ゼロを達成した。13年度から3年連続の達成。猫の殺処分も9匹と、前年度より3匹減った。多くのボランティアと協力し、新しい飼い主探しに努めた結果だという。「ボランティアの皆さんと手をつないで取り組んだことが殺処分数の削減に繋がった」と同センターの小倉充子所長は話す。
約30のボランティア団体が同センターと協力して、毎月第3日曜日に「譲渡会」を開催し、新たな飼い主との出会いの場を設けている。また、飼い主に対しても、ボランティアと共にしつけ教室や適正飼養を呼びかけるキャンペーンも実施。最後まで責任と愛情を持って飼う「終生飼養」の啓発に努めるなど、動物の命をつなぐ活動に取り組んでいる。小倉所長は「飼い主も簡単に動物を手放すのではなく、新しい飼い主を探す努力をして頂くことが大切。今後はしつけ教室などを通して、無責任飼い主ゼロを目指したい」と強調する。15年度、飼い主から引き取るなどして保護した犬は94匹(前年度比47匹減)、猫は473匹(同34匹増)。保護された犬や猫は、55人の個人ボランティアが散歩や哺乳などに協力する。家庭で飼育されることを見据えて、外の空気や人に慣らせている。
昨年11月には、川崎市獣医師会と技術支援協定を結び、同センターで保護された負傷動物の治療を強化。職員が現場で技術を学ぶ研修も行い、不妊・去勢手術の技術向上も図っている。
市は今年度から「動物愛護基金」を設置。寄付金を募り、動物の譲渡活動やボランティア活動の支援に活用する。フードや、ゲージ内に敷く毛布などの物品の寄付も受け付けている。
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