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宮前区版 公開:2016年10月14日 エリアトップへ

活動30年川崎いのちの電話 相談員不足が課題 制度見直し等で加入増狙う

社会

公開:2016年10月14日

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 自殺防止のための電話相談を受け付けている「社会福祉法人川崎いのちの電話」が12月で30周年を迎える。ボランティア相談員が24時間体制で対応し、昨年1年間では1万3千件以上の相談があった。多くの相談が寄せられる中、同法人では相談員不足が大きな課題となっている。30周年を機に現状を聞いた。

 「いのちの電話」は自殺予防相談窓口として全国50カ所に設置されており、県内では川崎・横浜の2カ所で相談を受け付けている。「川崎いのちの電話」は1986年に発足。以来30年、自殺者を少しでも減らし、明るく健康な社会を創ることを目的にボランティア相談員が尽力してきた。

 しかし、近年は人員不足という大きな課題を抱えている。現在、150人弱の相談員が活動しているが、3台ある受け付け電話のうち24時間体制で対応できているのは2台のみ。事務局長は「最低でも1人30分はかかる。1日40件強の相談に対応しているが、それでも電話を置いたらすぐ鳴るといった状況」と話す。相談員はシフト制で活動するが、月2回3〜5時間程度の頻度で活動する相談員が多く、3台の電話で対応するには実動230人程は必要になるという。

 人員不足の原因の1つは相談員の高齢化。ピーク時には270人いたボランティアも年齢が上がり、50代・60代が90%を占める。家族の介護といった生活環境の変化から辞任者、休務者が出たり、活動日数が減る等して実動の相談員が減少している。一方、加入は年間10人前後あるが、減少数がそれを上回るという。

 2つ目はなり手不足。以前は主婦のボランティアが多かったが、共働き世帯が増え、働きながら活動するのが難しいことや資格を得るまでに1年半を費やすこと等が加入希望者の減少に繋がっている。

 こういった状況を踏まえ、同法人では人員不足の解消に向け、大きく2つの対応策を検討している。1つは、すでに奈良や福岡県の「いのちの電話」で導入している若い世代の加入促進・後継者育成のための取組。心理学を専攻する大学・大学院生を対象にサポーターとして参加してもらうというもので、「川崎いのちの電話」でも市内の近隣大学に働きかけ、実現を目指している。2つ目は研修制度の見直し。これまで平日のみだった講習会を受講しやすいよう土曜日にも開く。この他、全国的には研修を通信教育でどこでも受けられるようにすることも検討されている。同法人では一人でも多くの命を救いたいという想いで活動の拡充を模索している。事務局長は「30年を機により多くの方の理解と協力をいただければ」と話す。川崎いのちの電話の番号は【電話】044・733・4343。

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