野川南台自治会(庄司幹夫会長)で、子ども盆太鼓「野川南台盆太鼓クラブ」が立ち上がった。7月の盆踊りでの披露に向け、県営野川南台団地で育ち、同自治会流を受け継いできた若い女性がリーダーとなり指導。高齢化が進む地域の盛り上げにも一役買う。
野川南台盆太鼓は、同団地内で盆踊りが始まった1960年代から夏の風物詩のひとつとして受け継がれてきた。しかし近年は高齢化の進行にあわせて大人の打ち手が減少。代わりに子どもたちが参加し始めたが、盆踊りの直前練習と本番だけで、文化として根付くまでにはなっていなかったという。
そんな中、同団地で育った幼馴染の女性4人が相談し「子どもたちを集め、毎月練習して盆踊りで披露するようにしたい」と自治会に提案。9月からの練習が決まった。4人の中で現在も同団地に住むリーダーの内田順子さん(31)は、「子どもの頃から盆踊りには多くの人が集まって楽しく、大人に交じって太鼓を叩くのが大好きでした。この先盆踊りが無くなるようなことがないようにしっかりと伝統を受け継いでいきたい」と話す。
これまで3回実施された練習には各回未就学児から小中学生まで10人前後が参加。ぎこちなさも見られるが、元気に太鼓を叩いている。また、高校生や転居してしまった人、OBら幅広い世代が手伝いに訪れるなど、団地の活性がうかがえる。
指導にあたっているのは内田さんと、提案者のひとりで横浜市在住の佐藤めぐみさん。ともに専門に太鼓を学んだことはなく、団地の大人たちのばちさばきを見よう見まねで身につけたとし、まさに「野川南台伝統の太鼓」と胸を張る。
内田さんは「来年の盆踊りで子どもたちの腕前を披露するのが楽しみ」と話している。
同自治会は、同団地の運用に伴い設立。当時は若い夫婦らに人気で、すぐに定員の840世帯がいっぱいになり、約3000人が暮らしていた。しかし時代とともに入居者も年齢を重ね、転居する人や亡くなる人もおり、現在は約700世帯に減り、平均年齢は70歳を超えているという。
宮前区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>