現在開会中の市議会定例会で審議されている平成29年度川崎市予算案に、市バス路線の延伸や新設、コミュニティバス導入を探るための予算が計上されている。各地域で上がる交通アクセスの更なる利便性を求める声に応えた形だ。
市は、新年度予算案で市バスネットワークの推進事業として5566万8千円を計上した(交通局所管)。
具体的には、【1】「登戸駅」から「菅生車庫」まで現在運行している路線を、「宮前区役所」まで延伸する【2】「溝口駅」と「新百合ヶ丘駅」を結ぶ路線を新設する【3】昨年度社会実験を実施した「向ヶ丘遊園駅」と「たまプラーザ駅」を結ぶ路線の本格運行を推進する―等が盛り込まれている。
市交通局によると、【1】については、従来、菅生車庫で折り返していたものを、同車庫からそのまま尻手黒川道路を馬絹方面に進み、宮前平駅を左折。宮前区役所を左折して再び尻手黒川道路に向かい、土橋交差点を右折し同道路で菅生車庫を経て登戸駅に戻るルートとなる。これにより宮前区北部から区役所に行く場合、これまでは向ヶ丘出張所等で乗り換える必要があったが、乗り換えなしで行けるようになる。市交通局では、昼間の時間の一部で導入したいとしている。
また、【2】については市の拠点駅である溝口駅と新百合ヶ丘駅を結ぶことで、北部地域の利便性や輸送力を強化したい考えだ。予算の承認後ルートやダイヤなど具体的な部分を詰めていくという。
【3】に関しては、市は「実証実験では利用者数等採算基準を設けたが、まずまずの結果が得られた」とし、現在共同運行する東急バス(株)と本格実施に向けた最終的な話し合いを行っている段階という。今月下旬から来月上旬には具体的な方向性を正式発表するとしている。
白幡台のコミバス導入を探る予算も
さらに今回、身近な地域交通環境の整備として976万2千円が計上され(まちづくり局所管)、宮前区の白幡台地区の「コミュニティ交通の導入に向けた支援」も含まれた。市は、今後地元や区とも協議しながら、ルート確認など実証実験実施に向けた可能性を探っていくとしている。
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