4月1日付けで宮前区長に就任した 小田嶋 満さん 横浜市鶴見区在住 58歳
地域見守る温かい眼差し
○…長年、中学校で国語の教師として教鞭をとり、東橘中学校(高津区)では教頭、稲田中学校(多摩区)では校長を務めた。教育畑から区役所へ。川崎市の中でも異例の人事だ。区長としての初仕事は区長杯争奪軟式野球大会、宮崎台ふる里さくら祭りでのあいさつだった。「宮前区は豊かな自然があり、環境が素晴らしい。そして、それを維持、発展させていこうとする地域の人の力があふれている。この魅力、強みをしっかり生かしていきたい」。
○…区長として取り組みたい区政の一丁目一番地に「安全安心」を掲げる。教育委員会時代に多摩川の中1男子生徒殺害事件の調査を担当した。そこで得た教訓は「子どもたちの微弱なSOSをどうキャッチするか。いかに多くの大人が、アンテナの感度を良くしていくか」。区政においても構図は同じ、ときっぱり。「区長として区民のSOSをキャッチして、応じていきたい」と意欲を示す。
○…生まれ育ちは川崎区。小学生の頃は本が嫌いだったが、一転して中学生では本の虫に。中2で武者小路実篤、中3でヘルマン・ヘッセを愛読。ホームズやルパンなどの推理小説も好んで読んだ。日本史も好きだったが、予備校時代に出会った国語の講師の影響で文学の楽しさに目覚め、「中学の先生になって、国語を教えたい」と進路を定めた。「国語の授業を教えている時間は本当に幸せだった」と教員時代を振り返る。いま好きな作家は村上春樹。妻、2人の娘も村上春樹ファンで、食卓を囲みながら作品の話をすることも。中学から大学まで剣道をしていたが、現在の日課はラジオを聞きながらのウォーキング。ニッポン放送のヘビーリスナーだ。
○…好きな言葉は「一生勉強、何ごとも経験」。教育人生から区長へ転身することについても「区役所は人との距離が近いところ。人とのふれあいを感じ、学べることが刺激になる」と目を輝かせる。
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4月26日
4月19日