宮前区社会福祉協議会(浮岳堯仁会長)が発起人となり「買い物支援サービス」の準備が進められている。乗合車両をスーパーマーケットなどまで運行し、高齢者や障害者、子育て世帯の買い物をサポート。地域の支え合いにより低費用の運行をめざす。同社協は「今秋にも運行をスタートさせたい」としている。
高齢化や地元商店の減少などによる「買い物弱者」の増加が社会的な問題となっている。山坂が多い宮前区も同様で、足腰が弱った高齢者や小さな子どもがいる母親が日常の買い物に困るケースが多いという。
宮前区社会福祉協議会(社協)では、そのような地域課題を解決するための手段として、乗合車両運行による「買い物支援サービス」の実施準備をすすめている。社協は発起人という立場で、運営主体は地域住民。今月末にも「運営委員会」を立ち上げ、今年秋の運行を予定している。
地域が持つ資源、ボランティアを活用することで、費用負担の少ない仕組みづくりをめざす。使用する車両は、特別養護老人ホームなど施設の車両を無償で借りる予定。車両は日中使用していないケースが多く、区内にあるホームに相談したところ借りるめどが立ったという。運転手は運転ボランティアに依頼する。
利用方法、運行ルート、利用料金、買い物する場所(スーパーマーケットなど)は、これから検討していく。
社協地域課の本間重治課長は「宅配サービスもあるが、実物を自分の目で見て買い物を楽しみたいという方もいる。外出して歩くことで介護予防にもつながるはず」と話し、「子どもとお年寄りの世代間交流によるコミュニティ醸成にも一役買いたい。地域で暮らす人が安心して暮らせる環境をつくりたい」と事業に期待を寄せる。
必要なのは地域の支え合い
サービス実施に不足しているのが、利用者の乗り降り介助や話し相手を担う添乗ボランティアの存在だ。
社協では添乗ボランティア養成講習を開いており、今年3月に開かれた1回目の講習には18人が参加。現在、第2回目の講習の参加者を募集している。6月23日(金)午後1時半〜4時。社会福祉法人セイワ介護老人福祉施設鷲ヶ峰が会場。参加無料。「介護ではなく、あくまでサポート。話を聴くことの心構えなどを伝えるプログラムです。地域住民の支え合いがこの事業には必要」と参加を呼び掛けている。
問い合わせは宮前区社会福祉協議会(【電話】044・856・5500)へ。
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