大山街道の憩いの場 県内初の「まちの駅」に トイレ使用、休憩のほか、地域情報入手も
大山街道沿いにある多目的施設・アンジェが先月、まちの駅に認定された。同時に認定を受けた鎌倉駅前の施設とともに神奈川県下では初のまちの駅が誕生した。まちの駅は昨年12月現在、全国に約1700箇所あり、人や地域をつなぐ拠点になっている。 まちの駅とは、まちの駅連絡協議会(東京都中央区)に加盟して設置される施設や店舗などで、運営主体は行政・民間を問わない。人が集まり、出会い、交流できる場として運営されているまちの駅の設置要項には、【1】誰でもトイレの利用が可能で休憩できる(休憩機能)【2】案内人が地域情報について来訪者に教えることができる(案内機能)【3】地域の人と来訪者の出会いと交流のサポートをする(交流機能)【4】まちの駅間でネットワーク化し、もてなしの地域づくりを目指す(連携機能)――といった主旨の定義がされている。
平成10年に長野・山梨・静岡の各県10市町村で実施された設置への予備実験等を皮切りに広がりをみせ、現在の設置数は全国約1700箇所に上る。都道府県単位でみると、栃木・福岡県内の設置数が多く、ともに160箇所を超えている。
来訪者と案内人、来訪者同士の交流のみに止まらず、まちの駅同士のネットワーク構築も目的の一つ。静岡県富士市では市内数十箇所の施設が連携し、観光や防犯の拠点として発展している。また、新潟県・群馬県では国道や河川沿いの市町村に設置された施設が連携事業を実施するなど、県境を越えたネットワークづくりも進められている。
アンジェは平成21年竣工
アンジェを建設したのは写真のたかなや(鈴木克明代表取締役社長/溝口4-6-28)。多目的施設には本格的な音響・防音設備がある。グランドピアノも設置され、地元歌手による音楽イベントや音大生によるミニコンサートなどに幅広く利用されている。
鈴木克明さんがまちの駅の存在を知ったのは昨年夏頃。写真の修正作業を行っていた早朝4時にラジオ番組で耳にし興味を持った。何より、妻で専務の鈴木寄里枝さんが抱いていた「誰でも気軽にトイレに立ち寄れ、街道の休憩場所になれば」というアンジェを設置した際の願いが、まちの駅のコンセプトに沿っていた。
克明さんは早速インターネットで調べ、資料を請求。認定には既存2箇所のまちの駅の紹介が必要と聞き、町田と国分寺の施設にも足を運んだ。「地域への情報発信も積極的に行っていきたいですね。(まちの駅が)県内にもたくさん出来て、多くの交流が生まれれば嬉しいこと」と、今後の展開を思い描く。
アンジェの認定について、まちの駅連絡協議会の中村俊彦さんは「本業が写真店ということで、(アンジェでの出会いや交流などから生まれた)様々な思い出づくりに味付けができれば一層魅力的なまちの駅になるかと思います。鈴木さんの幅広いヤル気を感じるまちの駅だと思います」とコメントを寄せた。
アンジェへの問合せは、写真のたなかや(【電話】044・822・3466)、まちの駅に関するものは協議会事務局(【電話】03・3553・7344)へ。
※アンジェの利用時間は9時〜17時。貸切やイベント等の開催日は除く。木曜は休み。
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4月19日