北見方町会の清掃活動に今年から参加したNPO法人川崎ダルク支援会施設長 相良 聡さん 幸区在住 51歳
希望持ち、挑戦し続ける
○…川崎市に薬物依存症回復施設「ダルク」を立ち上げてから7年が経過。北見方の古いアパートからスタートし、現在は中原区にデイケア、区内下野毛と幸区に寮をかねたナイトケアを運営する。当初は住民から理解を得られない事もあったが、地域活動に積極的に参加し交流を図ってきた。先月22日には北見方町会の清掃活動にも加わり、住民との親睦を深めた。スタッフや入所者で取り組む琉球太鼓は高齢者介護施設や地元町内会のお祭りで披露し観る人を喜ばせる。「(施設運営を)理解してくれる地域の人への恩返し。入所者が自立後の人と人とのつながりの大切さを学ぶことも出来ます」
○…全国に60箇所以上あるダルクは、1985年日暮里に薬物依存を回復する施設として誕生した。ミーティングを中心に仲間と話し合い、自分に正直になることから依存症回復を図っていく。「薬物依存は人間に降りかかる病です。そこから立ち直るために何度もチャレンジを続けるんです」と回復できる病気であることを強調する。
○…自身も薬物依存の経験者。幸区に生まれ、若い頃に薬物に手を染めると、全てが上手くいかなくなり依存症だと気付いた時には手遅れに。荒んだ生活を送っていた時に出会ったのがダルクだった。東京のダルクで回復を目指し、後にスタッフとして川崎を任される。「地元への復帰に不安はあったが、自分への挑戦になる」と決意した。
○…「今は、誰でも簡単に薬を入手することが出来る時代」と薬物の蔓延に警鐘を鳴らす。ダルクのニーズはますます高まると予測し「当事者としてまだまだ勉強不足。スキルアップを図りたい」と意欲的。依存症と気付いたときは隠さず相談に来て欲しいと訴える。「希望を持つことが大切。今まで知り合った仲間との絆や培った経験を活かして、悩んでいる人を救いたい」と力強く語った。夫人と長男、長女の4人家族。
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4月19日