20周年を迎えた「津田山コーラス」で20年指導を続ける 金星(かなぼし)かおるさん 下作延在住
歌、笑顔でつなぐ世代の絆
○…「私たちらしい、観る人に喜んでもらえる楽しい舞台を作り上げたい」。今年11月に控える定期公演の成功に向け早くも意気込む。次回公演では初のオリジナルストーリーに挑戦、毎週練習を重ね演出にも力が入る。企業戦士だった人たちが定年を迎え、寂しさを感じている団塊の世代にエールを送るストーリーは、同世代の友人らの実体験からアイデアが浮かんだ。「(定年後も)楽しい日々があることを、演出の楽しさやメンバーの笑顔で伝えることが出来たら」
○…発足当初は津田山福寿会という老人会のコーラス部。徐々に若い世代も加入し、3回目の公演からは高津市民館大ホールで行うほどに。鮮やかな衣装や楽しい演出が話題となって、今では毎回満席になるほど観客が詰め掛ける。「アマチュアならではの自由な演出ができるから。観客も気楽な気持ちで観られるのでしょう」と謙遜するが、細部までこだわる舞台には定評がある。
○…横浜市出身。結婚を機に高津に。オペラやジャズが好きな父や兄の影響で自身も音楽の道へ進む。「性格から人前で歌うより指揮者が向いている」と指導・演出活動を続ける。忙しい時間の合間にも庭のバラを手入れするのがホッとするひと時、近所から遊びに来る孫と過ごす時間も多く「活発な子で遊ぶのも大変」と目を細める。
○…30代から90代まで幅広い世代が加入、個々のペースを見ながら演出を付けていく練習は、みんなの個性を把握しているからこそできる手法。津田山コーラスのほか女声コーラス「カペラ」や本格的なミュージカルを目指す「シリウス」への参加、新しい童謡を伝える活動など音楽漬けの毎日だ。全てに共通するのは「笑顔を忘れない」こと。過去の公演の写真を見ては、楽しそうに微笑む。「歌でつながる人たちと楽しい想い出を作れる事がとても嬉しい」。円熟味の増した舞台、活動に期待が集まる。
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3月29日