神奈川・山梨・伊豆大島のライオンズクラブ(LC)会員によるチャリティコンサートの実行委員長を務めた 石原 敏光さん 川崎西LC所属 72歳
奉仕の心で支援続ける
○…4月に開催予定のチャリティコンサートの準備を半年以上かけて進めてきたが、3月の震災により会場のミューザ川崎が被災、一時は実行委員の中にも開催を諦める空気が漂った。しかし「出演者は1年以上かけて練習を重ねている。被災地を応援する意味でも、どうしても実行したい」と思い、6月に洗足学園前田ホールに場所を移し開催にこぎつけた。「奉仕活動には慣れているからね」と長年の経験から学校やクラブとのスケジュールを短期間で調整、手腕を発揮した。
○…出演者らの精一杯の舞台に、訪れた人から「とても良かったよ」「元気をもらった」と声をかけられ、「開催に踏み切って良かった。子どもたちの清らかな声や演奏は、被災地に届いたんじゃないかな」と振り返る。演目は勇気を与えられるような曲に変え、坂戸小学校合唱団による『故郷(ふるさと)』が披露されると「胸がジーンとした。涙をこらえるのが大変だったよ」と感慨深げに話す。
○…東京都出身。父親が川崎市内で経営するクリーニング店を十代の頃から手伝う。経営を引き継いだ後は、工場を新設。「とにかく仕事漬けの毎日。お客様の事とクリーニングの事ばかり考えていた」と研究を重ねた。その技術は政治家や芸能人から依頼を受ける程、定評がある。現在は会長として経営に携わり、社員からの技術相談にも応じる。忙しい時の気分転換は音楽。「今は孫娘のピアノ発表会に妻と出かけることが楽しみ」と優しく微笑む。
○…幼い頃に母親を亡くした経験を持つ。「震災で同じような境遇に遭った小さい子を見ると胸が痛みます」と神妙な顔に。ライオンズクラブの仲間も二十余人が命を落とした。被災地のクラブと密に連絡を取り、カレンダーやうちわなど現地で必要としている物資の支援を続ける。「今、私が生きているのは、人と人とのつながりがあるからこそ。これからも継続的な支援を続けていきます」
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4月19日