梶ヶ谷 資源循環の拠点が誕生 24日(金)に開所イベント リサイクル石けんなど販売
梶ヶ谷に先月末、廃食油をリサイクルした石けん「きなりっこ」や関連商品を取扱う「地域活動支援センターサボン草II」(梶ヶ谷3-1-13/藤田裕子施設長)が開所した。運営はNPO法人川崎市民石けんプラント。資源循環のアンテナショップ、障がい者の作業所としての2つの顔を持つ。24日(金)午後1時から地域住民への披露を兼ねたオープニングイベントが行われる予定。
約30年前に合成洗剤による環境汚染を止めるための”石けん運動”の機運が高まり、市民らの出資で1989年に川崎市民石けんプラントが株式会社として設立された。
同社は現在、環境保全、障がい者福祉などを目的とするNPO法人として市民団体「かわさきかえるプロジェクト」らと連携し、廃食油の回収や再利用の研究などを行っている。
市内の小学校から回収された廃食油をリサイクルして作られた石けん「きなりっこ」は、再び学校に購入されて給食の食器洗い等に使われ、地域が進める資源循環型社会で広がりを見せてきた。2008年には環境に優しい商品として川崎名産品にも認定され市民の認知も高まった。
高津区は特に、廃食油の回収をはじめとした環境にまつわる事業が区の協働事業になるなど意識が高くその回収量も多い地域。イベント会場などでの販売も好調で、利用者からは「普段はどこで商品を購入できるのか」との声も聞かれていたという。
同法人が梶ヶ谷に店舗を構えたのは、「廃食油回収に理解の高い地域」であることと、「精神障がい者が作業を通じて対価を得られる施設がまだまだ足りなく感じていること」などから。作業所ではベテランのスタッフによる指導のもと、商品のラベル貼りやチラシ折りなどの軽作業を行い社会復帰のステップとする。藤田施設長は「石けん販売の売上げを作業者の工賃に当て、生きる喜びに繋げてもらえたら」と話している。
販売される商品は、液体石けんや粉石けん、スポンジ、シャンプー、書籍など全31種類。
開所時間は平日の午前9時から午後5時まで。
(問)NPO法人川崎市民石けんプラント(【電話】044・740・9186)
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3月29日