高津消防署 区内の火災、昨年比で大幅増 冬季の防火対策呼び掛ける
高津消防署(鈴木富夫署長)のまとめによると、今年1月から今月13日にかけて高津区内で発生した火災は、昨年同期の38件を大幅に上回る55件に上っている。空気が乾燥し、火災が発生しやすくなるこの時期、同署は防火対策の徹底を呼び掛けている。
高津区内では2009年に年間48件、昨年に同43件の火災が発生。今年はすでに50件を超えており、年末までにさらなる増加が懸念されている。
市全域で392件
川崎市消防局によると、市内全域での今年の火災件数は、昨年同期の364件を大幅に上回る計392件(12月13日現在)。各区別では、大小さまざまな商業ビルが密集する川崎区の124件に次いで、高津区が第2位。以下、幸区(51件)、多摩区(49件)、宮前区(42件)、中原区(37件)、麻生区(34件)と続く。
例年、11月から2月にかけて発生数が増加する傾向にあり、今後、防火対策の一層の徹底が重要とみられている。
火災による市内全域での今年の死者数は今月13日までに10人で、昨年同期(11人)と比べほぼ横ばい。火傷や煙を吸い込むなどして負傷した人は、昨年の64人を上回る75人に上っている。
出火原因1位は放火
同局によると、出火原因は放火が最多。今年は市内全域で、昨年同時期の105件を上回る123件を確認した。火災発生数の変動は、放火件数の多寡などが大きな要因となる。
次いでタバコの消し忘れなどが66件(昨年同時期55件)、コンロによる出火が42件(昨年同時期60件)と続いた。
放置自転車は走行の妨げの恐れ
市内各区のうち、高津区は鉄道駅近辺での放置自転車台数の多さが際立っている。駐輪禁止区域での自転車の放置は消防車の走行の妨げになる恐れがあるため、消防隊員らは日常的に放置自転車の多い経路を把握しておき、消防車で火災現場に急行する際、迅速に到着できるルートを走行しているという。
高津消防署警防課は、特に冬場にはストーブなど暖房器具の使用が増えるため、火災の発生件数が増加するとしており、この時期の防火対策を徹底するよう市民に呼び掛けている。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>
4月19日