高津警察署 庁舎の耐震化始まる 阪神淡路クラスにも耐えうる設計
老朽化により、かねてから耐震対策が必要とされていた高津警察署(鳴海達之署長)庁舎の耐震補強工事が始まった。阪神淡路大震災クラスの地震にも耐えられる設計で大規模災害発生時の対策の拠点として、一層頼れる施設へと生まれ変わる。
神奈川県警は、県内各署で老朽化の進んだ庁舎の耐震化を進めている。昭和48年に建設された高津署も、耐震補強工事の計画が進められており、昨年には実施する予定だった。しかし、3月に発生した東日本大震災の影響から、資材の入手が困難になるなど着工が遅れていたが、今月に入りようやく工事が始まった。工事期間中も警察業務は同庁舎で行われる。
外壁にフレームを取り付ける工事や柱の強度を上げる工事などが主に実施される。県警によると、同庁舎規模の耐震補強工事は、通常半年ほどの期間が必要だという。また、首都圏直下型地震の発生が危惧される中、一般のマンションやビルなどよりも耐震強度は強く、同じ直下型で1995年に発生した阪神淡路大震災クラスの地震にも耐えられる設計になっているという。
しかし耐震化は進むが、同庁舎の構造から非常用電源設備等の増設が困難なため、高津署では東日本大震災発生時の教訓や現地視察から、あらゆる被害を想定した対策を行っている。昨年11月には東急バス株式会社高津営業所と、庁舎が使用不能になった際に営業所を代替施設として使用できる協定を結んでいる。
鳴海署長は「どのような被害が発生するかは予測できないが、工事など最低限の準備や対策は必要になるでしょう。これからも民間を含めた各機関などと、有事に備えた連携を強化して区民が安心して暮らせる街にしたいと思います」と話した。
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4月26日