高津区坂戸のかながわサイエンスパーク(KSP)に本社を構える地元のIT企業、株式会社ピコ・ラボ(小林一広代表取締役社長)。同社が開発した日本初のインターネット検索エンジン「RHETOLO(レトロ)」を活用した大手出版社のフリーペーパーや行政のサービスが5月にリリースされた。「レトロ」の活躍の場は国内だけでなく、世界にも広がりをみせようとしている。
「レトロ」とは、ウェブサイトの長いURLを入力することなく、数字に置き換えて検索できる、モバイルデバイス(スマートフォン、タブレット端末など)に適した情報伝達ツール。小林社長が開発し、2011年3月に公開した。
小林社長は「検索といえばグーグル、媒体等からはQRコードが主流。この検索の在り方を日本から変えたい」と話す。
一般的なキーワード検索では、関連した情報が膨大に表示され、相手に届けたい情報を伝えるのは困難。QRコードは、カメラで撮る手間などの課題もある。一方、「レトロ」は伝えたい情報(サイト)を数字・英字で番号化することで、子どもから高齢者、国内外を問わず、簡単な検索を可能に。相手に「伝えたい情報を届ける」ことができる。「イメージしやすいのは下駄箱の番号札。靴を探すときに、黒い靴で探すと膨大な数になるが、番号で管理してあると見つけやすい」と小林社長は説明する。
レトロは昨年12月に「かわさき起業家賞」「日本起業家協会賞」を受賞。5月2日には、レトロを基盤にした札幌市の円山動物園の公式アプリを公開、10日に発行された徳間書店のフリーペーパー『アキメージュ』でもレトロが採用された。
高津から世界へ―。アプリは自動翻訳で5カ国語に対応し、韓国で公式サイトがオープンするなど、世界に広がりをみせている。様々な可能性を秘めるレトロ。世界進出へ向けて、様々な企画も進行中だ。
高津区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>