薬物依存などに苦しむ人の回復を支援するNPO法人川崎ダルク支援会は1日、女性専用のデイケアセンターを開所した。市内で回復施設を3カ所運営する同会が、ダルク関連施設では県内初となる女性専用の施設を作り、より多くの女性の依存症回復を目指す。
ダルク(薬物依存回復施設)は覚醒剤等の違法薬物や脱法ハーブ、処方薬、アルコールなどの依存から回復を支援する民間リハビリ施設。全国で56カ所75施設、県内では川崎市と横浜市、相模原市にある。川崎ダルク支援会は市内で、通所のデイケアセンターと入寮のグループホーム2施設を運営している。
回復を目指す上で、異性のことを考えない環境や正直に体験談を話せる環境を作ること、プライバシー保護といった観点のほか、他県での女性施設の成功例などを考慮し、約3年前から女性専用施設の開所を構想していた。同会の岡崎重人施設長は「回復を目指す上で、男女を分けた施設による利点もあると考えていた。開所にあたり多くの方に協力を頂き感謝しています」と話す。
女性専用のデイケアセンターは居心地のよい場所という意味の「Cozy Place(コージープレイス)」と名付けられた。設立から10年が経つ同会が培ったミーティング等の回復プログラムを用い、女性スタッフが中心となって支援にあたる。スタッフの一人は「女性が落ち着いて相談できる施設づくりを心掛けました。悩んでいる方は是非相談をしてほしい」と話している。
岡崎施設長は「薬物依存は隠そうとしている人が多く、それに気づける家族などまわりの人の対応が重要になる。ダルクでは、日々利用者同士が会い、回復プログラムを行うことで克服を目指している」と話し、依存症と回復を目指す人への理解を求めている。
薬物依存症からの回復、依存症者への対応などの相談に関して、川崎ダルク支援会では来所相談や電話(【電話】044・798・7608)、メール(【メール】info@darc-kawasaki.org)で受け付けている。
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