高津区選出の市議会議員として6期24年にわたり市民の生活向上などを訴えてきた猪股美恵さんが今年、市議を引退し、7月12日に長年苦楽をともにしてきた後援会の「ごくろうさん会」を区内で開催した。
5期、6期と長年にわたり活動を継続してきたが、これからは市政に関心の高い若者など後進に道を譲りたいと、今年での引退を心に決めていたという。
猪股さんは、地域政党「神奈川ネットワーク運動」に所属していた1991年に初当選。2期目の途中、97年に無所属となり、以後今年まで議員活動を続けた。
「無所属・市民派」の市議時代について猪股さんは「政党に関係なく、市民が相談に来られるのが自分の役目だと思っていた。振り返れば、気軽に相談に来てくれた人が多かった」と笑顔で語る。猪股さんが議席を退いたことで、現在の高津区選出市議には無所属議員がいなくなった。
議員時代の特に忘れられない出来事に、市内のホームレス支援として緊急一時宿泊施設(ワンナイトシェルター)設置をめぐり奮闘した活動を挙げる。設置への反対運動が高まり「八丁畷駅前で大勢の住民たちのシュプレヒコールが起きているのを見た」。設置問題の解決に向けて必死になって住民らと対話した経験に思いを馳せ「取り組んだこと一つ一つ全部が本気だった。(引退後)周囲の人から『いつも本気だったね』と言われて嬉しかった」と話す。
現在も精力的に活動
初出馬を前に発足した後援会は、以後29年におよび猪股さんを支えてきた。この日は約60人が集い、長年の活躍を労った。
現在、市民団体「自治市民・かわさき」の代表を務める猪股さん。市内を走る核燃料輸送車の監視活動のほか、不要になった衣類を回収し、災害被災地や東南アジアなどへ送る再利用活動などを続けている。
高津区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|