蕎麦を打ちながら交流する「そばコン@溝の口」を主催した 波根 正城 さん キュリオステーション高津店店長 52歳
目前の人の喜ぶ顔が見たい
○…打った蕎麦をすすりながら会話が弾む様子を眺め「楽しんでもらえて良かった」と笑顔を見せる。仲間が都内で始めた、蕎麦打ちをしながら多世代交流を図る「そばコン」。自ら主催者となり溝口で企画した。「友人たちが『やってみたい』と言ってくれたので、ずっと開催したかった」という。小学生から80代まで、蕎麦を介した交流は大盛況だった。「誰が打っても絶対に美味しい、一緒に作る過程を楽しめる」。それが蕎麦打ち交流の魅力だ。
○…好物は蕎麦。15年前、妻の勧めで蕎麦打ち体験に参加した。「乗り気じゃなかったけど、やってみたら楽しくて」。何より家に持ち帰った時の家族の喜ぶ顔が嬉しかった。知識を深めようと蕎麦打ち講座を受講。そこで出会った仲間と定期的に蕎麦打ち会が始まった。仲間から「そばコン」に誘われ講師として参加。「元々社交場は苦手。だけど『蕎麦を打つ』という共通の話があると打ち解けやすいのかな」と、以来8年、定期的に交流会へ参加している。
○…兵庫県姫路市生まれ。大学卒業後は音楽業界で働いた。CDが最も売れた90年代は音楽事務所に勤務。コンサートの企画、CD販売戦略などの仕事に携わった。何十万枚と売れる世界。だが突き詰めると「音楽を聞く一人ひとりが何を望んでいるのかを考えることが重要だった」と気がつく。「相手を見て『ありがとう』と言える距離で働きたい」、そんな思いが芽生え、起業を後押しした。
○…昨年、高津小近くにパソコン教室を開業した。「街の人が集えるサロンみたいな教室」を目標に掲げる。近隣店舗とチラシを置きあい、溝口第2町会では「パソコン指導部長」の任命を受けた。出身でも在住でもない地域だが「少しずつつながってきていることが嬉しい」。現在、町内会で「そばコン」を計画したいと考える。「蕎麦は嫌いな人が滅多にいないですから」。「おいしい」と喜ぶ顔で地域がつながる自信がある。
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