県から優良小売店舗として表彰された「堺堂」の店主を務める 大貫 悦信さん 二子在住 67歳
魅力生かした店づくり
○…補聴器を使い慣れてから購入できる販売方法を考案して8年。画期的な販売システムが評価されたことに「すっごく嬉しい」と満面の笑み。売買成約前に1、2カ月かけて補聴器を少しずつ調整していく。息子と二人で回す店の予約は1カ月先まで満員だ。「補聴器の使いにくさを解消し、聞こえの悪さによる日常生活のストレスを少しでも減らせれば嬉しい」。
○…42年前、青葉区で時計、メガネ、宝石を扱う「堺堂」を開店。現在は高津駅前に本店を構える。補聴器を取り扱うきっかけは父親の難聴。当時、補聴器を購入したが耳に装着しない父親を見て、疑問を感じていた。「使わなかったのではなく、雑音が辛くて使えなかったと後で気がついた。親父は気を使って言わなかったんだね」。補聴器を扱っていこうとした時、息子と店の弱み、強みをノートに書き出し、徹底的に分析した。「経験も知名度もないうちができることは『とことん調整すること』」。必ず使えるように調整を行わないと購入できないシステムにした。「お客さんに『本当にありがとうございました』と頭を下げられた時、間違ってないと思えた」
○…二子出身。高津小、西高津中の卒業生だ。幼い時は運動よりも絵を描くことが好きだった。美大を志すも、時計店を営む父親の反対もあり断念。「このまま店を継いでも将来がない」と修行の意味も込めてバイトで開店資金を貯め、自分の店を持った。注力したのは宝石リフォーム。独学で勉強。展覧会で入賞するなど実力が評価され、主力サービスになった。「『ありえない』と思ったものも形になる。それが楽しかった」。
○…昨年始めたピアノに夢中。現在は中島みゆきの『糸』に挑戦中だ。仕事は「多くの人に”聞こえ”について伝えたい」とSNSを利用したPR方法やサービス内容について試行錯誤を重ねている。「やりたいことが次々出てきて幸せ」。溢れる好奇心が原動力だ。
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4月19日