連載第一〇一二回 高津物語 「逢えてよかったね ―小原孝と逢える街―」
小原孝作詞曲
「逢えて良かったね
少しだけ遠回りしたけれど
今はこうして
逢えて良かったね 私達
傷ついて泣いた日も
今はなつかしい
いつ迄も いつの日も
こんな風に寄り添い
いつ迄も いつ迄も
歌い 続けたい」
「逢えて良かったね」は、小原孝さん御自身が作詞、作曲をなさった美しい曲です。
小原孝さんの番組、NHK・FM「弾き語りフォーユー」で、小原さんが何回も歌っているのを聞いていて、何て優しく、思いやりのある曲なのだろう、と思っていました。
原譜は初めに「優しい気持ちで」始まり、最後はゆったりと…
「歌い続けたい」
で終わります。
途中、
「さりげなく
過ぎて行く
時間さえ
今はいとしい
逢えて良かったね
振り向けば
思い出が微笑んで
そっと手を振った」
何ともロマンチックな涙が込み上げてくるフレーズが並んでいます。
そして、胸に熱いものが流れます。
とにかく、素晴らしい曲なのです。
朝五時からNHK・FM「弾き語りフォーユー」で聞いて、気に入り、いつもハミングしていました。
ある時、高津区役所に行く用事がありました。
片町交差点に差し掛かり、信号待ちをしていると、正面に区役所で用事を済ませた様子の小原孝さんが、たった一人で立っておられるではないですか。
吃驚(きっきょう)して、「逢えて良かったね」、本当にそう思いました。
こんな事あるんだって思いました。
咄嗟に派手に、ハイタッチでもやらかすかとも思いましたが「八〇爺」のやることかと自粛し、儀礼的な挨拶で別れました。
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4月26日