9月に発足した溝の口駅南口笑点街の代表を務める 稲木 一幸さん 下作延在住 41歳
信頼、じっくり笑顔で育む
○…「溝口駅というと『西口商店街』や『マルイ側』にスポットが当たる。でも南口側も個性豊かな店が沢山あるんですよ」。南口も一緒に盛り上げたい、そんな意気込みを感じる。そして先月、飲食店や企業、個人が有志で集う「溝の口駅南口笑点街」を発足しその代表に就いた。「銀行で『代表者名』が必要でたまたま自分が…」と冗談めかすが、南口側在住歴約30年、地域への思いは人一倍熱い。「こっちが盛り上がれば面白いなぁって子どもの頃から思っていたんだよね」と笑う。
○…発足のきっかけは、今年5月に開催した南口の飲食店と協力したイベント。行きつけのお好み焼き屋の店主に他の店舗を紹介してもらい、週3、4回通いつめ顔を覚えてもらった。「飲食店は営業中じゃないと話ができないから。許してくれた奥さんにも感謝」と笑う。仕事を終えて一度帰宅し、子どもを寝かしつけて再び夜の街へ。帰宅が深夜になっても、朝6時半の家族との朝食の時間は必ず守った。そんな2カ月間を経て店主に心意気が伝わり、6店舗が参加を快諾。イベント後は南口活性化の気運が高まった。「店主から『ありがとね』と言われて心底嬉しかった」
○…東京で生まれ9歳の時、下作延に。少年野球、サッカー、中学高校時代はバレーボールに打ち込んだ。大学卒業後は自動車販売会社に勤務。13年間営業を務めた。1件、1件訪問の日々。「毎日足を運び、相手が何を求めているかをキャッチすること」、それが信頼関係の築き方だ。「『稲木君に言われたら断れない』なんて言われるのはやっぱり嬉しい」と醍醐味を語る。
○…現在は地元不動産会社に勤務。休日は地域の顔なじみの店で家族と食事し、お祭で神輿を担ぐ。あいさつする人が増え「地元での休日がこんなに楽しいとは」と嬉しい発見だ。「このつながりを少しずつ育てていきたい。一過性ではなく長い目で。子どもが大きくなっても楽しめる街に」
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4月19日