川崎市内の公園や緑地で今、ぶら下がり器などの健康遊具が増えている。市が2016年度までに設置した健康遊具は、市内77施設に229基。少子高齢化を背景に高まる住民要望も、要因の一つだ。
健康遊具は背中を伸ばす、ぶら下がる、腰をひねるなど健康維持を目的とし、その多くは高齢者も利用できる設計となっている。川崎市内には2012年度時点で55施設に185基の健康遊具があったが、16年度には77施設229基と、4年で50基近く増えた。
等々力緑地公園(21基)、王禅寺ふるさと公園(12基)などの大型施設だけでなく、地域住民の要望により町内にある公園に設置するケースも多くなっている。
高齢者の利用者増
川崎区大島上町にある田島公園もその一つだ。市に設置を要望した大島上町町内会長の吉澤伸五さん(81)は「公園の改修に伴い、地域から『高齢者も楽しめる公園にしてほしい』との声があり、健康遊具の設置に至った。公園は地域のコミュニティの場であるべきとの考えもあった」と話す。実際に、健康遊具を設置してから、高齢夫婦や孫を連れた祖父母などが多く訪れるようになり、以前よりも公園ににぎわいが生まれたという。
また、高津区久末の住宅街の一角にある明石穂公園も昨年、450平方メートルの限られたスペースに3基の健康遊具を設置。「幅広い年代が利用できる公園に」との住民からの要望を叶え、地域の憩いの場として利用されているようだ。
市も健康遊具の設置に前向きだ。市建設緑政局みどりの保全整備課では「少子高齢化の時代にあわせて、健康遊具のニーズは高まりつつある。公園は利用してもらうことが第一。町会などから要望があれば、設置場所や維持管理、予算確保など条件が整えば、対応していきたい」としている。
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