福祉アイデアコンテスト 母思う心で優秀賞
第3回かわさき福祉製品アイデアコンテストの結果が先月22日に発表され、応募総数325点の中から優秀賞に、区内在住の高橋一夫さん・道下摩衣さん兄妹の作品「食事台」が選ばれた。
「食事台」は座椅子に座ったままの状態でも家族と一緒のちゃぶ台で食事をするための補助台。食卓の上に小さなテーブルを重ねることで、高さのある座椅子に座ったままでも食事がしやすくなる仕組み。
母の高橋民子さんは膝の具合が悪く、座椅子を使って食事をしていたが、2年前、脳梗塞を患ってからは茶碗を持つことが以前より難しくなった。食事をしにくそうにしている母を見て、今年の夏、一夫さんが日曜大工で作ったものが食事台のきっかけ。母が使っている姿を見て、福祉施設で働く摩衣さんがコンテストへの応募を勧めた。「介護用品というと、それっぽい製品ばかりになってしまうけれど、これならインテリアも損ねない。福祉の現場にあったら便利なはず」と実際の介護現場にいるからこそのお墨付き。
かがまずに食事ができるようになり民子さんは「すごく楽。食器が近づくから料理が見えやすいのも利点」と話す。
コンテストでは優秀賞をとったアイデアに対して市内の企業が製品化に向けた試作を行うことになっており、今後「食事台」も福祉現場などで活躍する可能性がある。試作品作りは中原区のケンラックシステムが担当する。同社では製品化に向けて前向きに検討しているという。
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3月15日