「川崎市体育館」(川崎区富士見/北西誠館長)があす12月27日、その歴史に幕を下ろす。富士見公園一帯の再整備にともない、新たな複合施設を建てるため。開館以来58年間、変わらぬ外観で親しまれた同館の歴史を振り返った。
1956年に「川崎市立市民会館」として開館した同館は、70年代まで主にスポーツ大会や音楽イベントなどの会場として使用された。79年にはボクシングの具志堅用高選手が7度目の防衛を成し遂げた。プロレス興行も頻繁に行われ、全日本プロレスも新日本プロレスも試合を行った。特に試合の多かった女子プロレスファンの間では「聖地」としても知られる。
80年代は、当時珍しかった市民参加の健康教室が数多く開かれた。83年開設の「健康体力改善教室」に初年度から通う清水喜代美さん(84)は「市内で他に健康教室を行う施設がなかったから、宮前区から通っている人もいて参加はいつも抽選でした」と振り返る。医師が健康状態を診断し、運動生理学者が運動メニューを処方、トレーナーがトレーニング指導する本格的な内容で人気を博した。
参加者同士の交流の場ともなり、30年以上教室に通う野口淳子さん(67)は「講座が終わった後、一緒にご飯を食べるのも楽しみでした」と思い出を語った。
06年に川崎市体育館運営体協グループの指定管理となって以降、教室の内容が充実。利用者数も伸び、12年度には25万人に達した。08年から4年間館長を務め、現在もアドバイザーとして館内業務に関わる近藤俊哉さんは「愛着を持って利用していただいていた。率直に寂しい」と話す。
1月から解体され、跡地には17年10月開館予定の「スポーツ・文化複合施設」が建設される。
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