社会保障や税金の行政手続きなどに活用する「マイナンバー制度(社会保障・税番号制度)」の通知が10月から始まる。川崎市が事務主体となるのだが、発送時期や受け取り拒否の場合の対応といった国からの情報が不足しており、対応に苦慮している。
マイナンバーは10月5日時点で住民票を持つ国民全員に付けられる12桁の番号。世帯ごとに簡易書留で通知カードが郵送される。川崎市内は約69万世帯に郵送されるとみられる。
所管する川崎市戸籍住民サービス課によると、発送時期は未定で、「10月中なのは決定しているが、国から正式にいつ送るか指示が来ていない」という。市は「あくまで今ある情報から推測しているだけだが、各世帯に通知カードが届くのは10月下旬〜11月になるのでは」としている。
また、通知カードは簡易書留で郵送されるが、明らかに人が住んでいない場合はどうなるのだろうか。同課によると、そのような場合は住所がある区役所に保管され、引っ越しの転出先などを調べて対応するという。「前例がないので、想定もできないが川崎市は選挙の投票券の返戻率が2〜3%。それよりも増えるのではないか」としている。
不在の場合は不在票で対応。一定期間を過ぎても受け取りがない場合は「もう一度郵送した方が良いのかどうか。まだ国から指示がなく判断できない」としている。受け取り拒否の場合についても市町村では判断できないという。
来年1月からは希望者に個人番号カードの交付も始まる。市は市政だよりやホームページなどでマイナンバーの周知に努めているが、「予算がないため現状ではこれが限界。もっと市民に分かりやすく周知したい」と話した。※9月25日起稿
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