障害者の実体験と今を語り合うフォーラムが23日、多摩市民館大ホールで開催された。主催したのはNPO法人らぽおると社会福祉法人らぽおるの樹(北川千鶴子理事長)。会場には一般人や関係者など約200人が参加し、講演者の話に耳を傾けた。
前半に講演を行ったのは、失明や歩行困難などの重複障害を負った脳神経外科医の佐藤正純さんやウィルチェアラグビー日本代表の山口貴久選手が自身のリハビリや東京パラリンピックについて話した。
また後半は、日本障害者協議会の藤井克徳代表が障害者権利条約について基調講演を行った。知的障害のある安永健太さんが警察官に取り押さえられ死亡した事件や相模原市で起きた津久井やまゆり園事件などを例に挙げ、障害者に対する偏見や差別について話した。
この3人の講演者に、川崎市出身で脊髄性筋萎縮症を患う海老原宏美さん=写真/人物風土記で紹介=を加えてシンポジウムを行った。
障害者に対する偏見や差別について海老原さんは「差別されていることに障害者自身が気づかないことが問題」と指摘。「これ以上迷惑を掛けたくないという思いから自分の生活を放棄してしまう障害者は多い」と話した。
参加した八嶋佐紀子さん(22)は「障害者権利条約について、詳しく知らなかった。現状を改善しようと活動している人の存在を知って、学べたのが良かった。障害のある人たちがどうしたいのか尊重するのが大切だと感じた」と話していた。
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